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ねこが悔しがるレベルで、鱧を食べ尽くす!!

関東ではあまり馴染みのない鱧。

関西では夏の風物詩でもありますね。

鱧のイメージと言うと、葛を叩いて湯引きしたぼたん鱧や土瓶蒸しでしょうか?

私は出身が千葉の内陸部なので、やはり鱧には馴染みがなく、憧れの魚でした。

ちょうど6年前の今頃、運良く師匠に鱧のさばき方を習う機会がありまして、正直それまで鱧を食べたことが無かったのに申込みしまして(しかも当時は抽選だったのですが見事当選!)教えて頂いてから、鱧が大好きになりました。

自家消費するためだけだとちょっともったいないので、魚と料理が好きな友人達に声をかけてスポンサーになってもらい、一緒に鱧を料理して食べる会をここ数年毎年開催しています。

その名も!

「ねこが悔しがるレベルで魚を食べ尽くす会」

という、無駄に長い名称など付けてみたりして、楽しんでいます。(以下、ねこ会)
過去記事のコレ(厳密には違いますが)や

コレも、ねこ会のレポートです。

とにかく、魚を貪欲に無駄なく食べ尽くそう!と言う選ばれた食いしん坊のみが集まる会なのです。

noteを本格的に書き始めたのが昨冬なので、まだ書いていなかったのですがそもそもこのねこ会は鱧の会から派生したものなんです。

1人で買って食べるには大変だけど、みんなでお金を出し合って一緒に作れば楽しいね!と言う趣旨で開催しています。

そんなねこ会の起源とも言うべき鱧の会の昨年の様子をご紹介致します。
(今年は開催出来そうにないので…)

眩しいくらいピカピカですね!

黄金色に輝く美しい鱧。

師匠が手配して下さったので間違いありません。
当日の参加者は5名で、鱧を4本お願いしまして、当日全てさばくと時間がかかるので、1本残して前日のうちに骨切り前まで処理しておきました。

当日は残しておいた1本を最初からさばいて、ワタの説明などした後、全員で骨切りをすると言う段取りです。
ザリッザリッと骨が切れる感触は独特で、やってみたら面白いです。

骨切りは、お店で出すようなクオリティ(3cmに27回と聞きました)を求めなければ、わりとやってみたら出来ますよ。
自分たちで骨切りしているので、少しくらい当たってもお互い様、そっと出せば良いのです。
子供じゃないので。

鱧は鮭と並んで捨てるところがほとんどない魚なので、本当は出来るだけ、尾頭付きで買って頂きたい魚の一つなんです。

頭や骨はもちろん、鱧笛(浮き袋)(中央)、肝(左上)、白子(左中)、鱧子(左下)、胃袋(中央下)もそれぞれ食べられます。

捨てるのはエラと腸くらいでしょうか?

頭は出汁を引いて身をむしった後に捨てますが、骨は出汁を引いてから、残った身をむしってさらに骨せんべいにして食べ尽くす徹底ぶりです。
お店では面倒なので、ここまで出してくれるところはほとんどないと思います。

だから、自分でさばいて調理が出来るようになるのをおすすめしているのですが、やはりどなたでもさばきたいわけではないですよね…

魚屋さんに頼めば、骨切りしたものが買えますが、その場での調理で骨切りまでしてくれるところはほとんどないと思いますので、普段ご利用のお魚屋さんに相談してみて下さい。

さて、この時のメニューです。
13品作りました。

鱧子の塩辛
白子ぽん酢
胃袋の湯引き
鱧笛(浮き袋)の湯引き
肝刺し
ぼたん鱧
天ぷら
フライ
しゃぶしゃぶ
鱧鍋
鱧飯
鱧雑炊
鱧でんぶ
骨せんべい


・鱧子、白子、胃袋、鱧笛、肝
鱧子と肝は軽く振り塩し、他は湯引きしてぽん酢で。

・ぼたん鱧
骨切りした身に片栗粉を叩いて湯引きし、母作のらっきょう酢で漬けた梅干しを使った梅肉ソースで。

・天ぷら、フライ
骨切りした身を食べやすい大きさに切って天ぷらとフライに。
おまけの海苔天とともに。

・しゃぶしゃぶ
あさつきの代わりに小ネギを添えて、頭と骨で引いた鱧出汁でしゃぶしゃぶし、ぽん酢で。

・鱧鍋
頭と骨で引いた鱧出汁に新玉ねぎと三つ葉、骨切りした身を入れた鱧鍋、ぽん酢で

・〆の雑炊
鱧出汁に鱧飯を入れて卵でとじた雑炊

・鱧飯
鱧出汁と、骨切りした際に小さくなってしまった身を入れて炊込み、実山椒と大葉を添えて

・鱧でんぶ
鱧出汁を引いた頭と骨に残った身をきれいに外してみりんと醤油で炊く

・骨せんべい(写真なし)
出汁を引いて身をきれいに外した後の骨をパリッパリに

ねこ会専属ソムリエがチョイスしてくれたロゼワイン、メンバー持ち寄りの日本酒と一緒に楽しみ、最高に楽しいひと時になりました。

どれもこれも類を見ない美味しさです。
特に鱧鍋は、「夏に鍋?」と思っていたのですが想像以上の美味しさ!!新玉ねぎと鱧ってこんなに合うの???と驚きました。

もし骨切りした身を買われたのでしたら、まずはフライにしてみて下さい。
(師匠も鱧はフライが1番美味しいと言ってました。)
フライにしても残るようでしたら、次点は鍋で!!

関東でも魚に力を入れているお店では扱っているお店も増えているようです。

鱧のシーズン、是非楽しんで下さい!

試作のための食材費や、子供達が使いやすい調理器具の購入に使わせて頂きます!