映画 深夜食堂
「深夜食堂」
この映画を知っているだろうか?自分も最近、この映画をみた。この映画はテレビドラマで2009年から放送していたらしい。テレビドラマがあることは映画を見た後に知った。テレビドラマは原作となる漫画あるらしく。それも自分は知らなかった。
映画「深夜食堂」と「続 深夜食堂」と2本続けてみた。
映画の背景は東京新宿ゴールデン街をモチーフにしたらしいが、実際には撮影用に建てられたセットである。
深夜食堂と名のごとく、食堂で繰り広げる人々の過去、現在の人臭さがひときわ目立つ。
舞台となる食堂はレトロ感たっぷりというより、そこに通う客の人間臭さと合わせるかのような昭和そのもののだ。路地裏の自転車がようやく通れるくらいの狭い小路を挟んで、都会の夜更けに溶け込むような店が立ち並ぶ中に「めしや」と書かれた暖簾と提灯が迎えてくれる。
客は店主を「マスター」と呼び、マスターがオープニングに語り掛ける。
「一日が終わり、人々が家路へ急ぐ頃、俺の一日が始まる。営業時間は夜12時から朝7時頃まで。人は深夜食堂と言っているよ。メニューはこれだけ、あとは勝手に注文してくれりゃ、できるもんなら作るよってのが俺の営業方針さ」
そんな語り掛けのように、マスターは客の過去、現在、そして未来への思いを料理として出している。客は懐かしい味、こだわりの味、思い出の味と一口噛みしめては、ふと何かを感じ、自分のことをふとマスターに語っている。
自分が何かをしてもらいたいとかでなく、本当に自分に言い聞かせるように語り、一口ずつ噛みしめながら食し、何かを悟ったかのように帰っていく。
昭和生まれの自分には、遠い昔に感じたものとよく似ている。人が人のために、見返りを求めずにお互いを支えていく。ふと他人が手を差し伸べてくれる。そんな時代が蘇る。
平成、令和と時代が変わり、自分自身だけを信じ、自分中心にしか考えられなくなっている人が目立つ今、おせっかい、ウザいと思われるようなことでも、温かさと思いやりがあふれてくるような物語。
映画版「深夜食堂」と「続 深夜食堂」を見て、心がとても温まった。できることなら深夜食堂の世界に飛び込んでしまいたいとも願っている自分もいる。久しぶりにとてもいい映画を見た。
テレビドラマ版も探してみようと思う。
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