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熱が出たので、Bing AIに治してもらった

今、世の中を賑わせている「対話型生成AI」。ChatGPTが有名ですが、それ以外にもMicrosoft社のBingAIやGoogle社のBardなんかもよく使われていたりします。
僕は薬剤師であり、医療ヘルスケア分野の会社の起業準備中でもあるため、この対話型生成AIが、どう使えるのか実験してみたいと思っていたところ、
ちょうど運よく?熱が出たので、早速チャレンジしてみました!
(ほんとつらかったので、勘弁してほしいです笑)
※注意:最終判断は薬剤師である自分がしているので、全てそのまま信じないように!


使用するAIとプロンプト

今回使用するAIは「BingAI」にしました。理由は3つで、

①最新のGPT4が無料で使える
②検索エンジン上の情報も反映できるため最新の情報が得られる
③検索エンジンから情報反映できるので、情報の出どころがわかる

という点になります。

続いてプロンプトをどうするか。僕は生成AIのプロではないので、一般的に医師や薬剤師に与える情報を、下記のようなプロンプトにまとめてみました。

その道のプロからすると
「もっといい指示の出し方がある」「そのプロンプトじゃ問題外」
と思われてしまうかもしれませんが、許してくださいな。

あなたは有名な内科医です。
私は今、高熱が出ており、その対処法に困っています。
できるだけOTC医薬品を用いて、自宅で対応したいと思っているので、下記の「体調の経緯」と「症状」をもとに、私がとるべき行動のアドバイスをください。
また追加の質問があれば出して下さい。
全ての発言に、引用したHPも出力してください。

#体調の経緯
・19時:地下鉄にて寒気を感じる
・20時:自宅にて体温を測ったところ37.7℃の熱が出る
・21時:再度熱を測ったところ38.4℃まで上がる

#症状
・関節の痛み
・発熱
・少しの頭痛
・喉の奥側が痛くはないが、違和感がある

今回Bing AIで使える3つのモード

  • より厳密に:簡潔で単刀直入なチャット

  • よりバランスよく:情報豊富で親しみやすいチャット

  • より創造的に:オリジナルで想像力に富んだチャット

それぞれで同じプロンプトを試してみました。

厳密なAI先生のアドバイス

まずは単刀直入と噂の、「厳密AI先生」にアドバイスを求めてみました。

まず目についたのは、
「私は有名な内科医ではありません」
って笑

なんかポジション指定した僕がバカみたいじゃないですか!

回答はというと…非常に当たり障りのない感じですね。参考文献を見てみても、Googleで上位に出てきそうな記事からの引用なので、検索結果のおまとめパックみたいな感じです。

取るべき行動を聞いているのに、ぼやっとごまかされている感じがムズムズします笑

AI相手にむきになって、さらに質問してみましたが、一切明言してくれませんでした。
厳密AI先生は、専門家への相談を終始勧めてくる結果となりました。
※まあ、言っていることに間違いはなさそうなのでとりあえずは合格

バランスの良いAI先生のアドバイス

続いて「バランスAI先生」に相談してみたいと思います。

お大事になさってください」この一言がAIの進化を感じますよね。

ちゃんと提示した症状をもとに、
「風邪やインフルエンザなどのウィルス感染が考えられます」
といった意見や、
「OTC医薬品としては、アセトアミノフェンが一般的に使われます」
など、こちらの求めていた飲むべきOTC医薬品の候補も出してくれました。

その後も、副作用の注意、使用上の注意もちゃんと呼びかけ、受診勧奨まで!ここまでは、好感の持てる教科書的な対応です。

そこで、アセトアミノフェンの飲み方を聞いてみることに。

おー!用法用量を添付文書からしっかり引用してくるのは100点!
急性上気道炎の症状は提示してなかったので、用法用量もよいのではないでしょうか。(もちろん聞いてほしいけどね)

1日の限度量はしっかり伝えてほしかったですが、しっかり質問すれば問題ない点なので、良いでしょう。

最後に、常備薬にアセトアミノフェンがなかった時に、昔病院で頓服としてもらった「ロキソニン」が使えるかどうか聞いてみました。

ちゃんと年齢は提示しておくべきところでしたが、
バランスAI先生は、しっかりアドバイスをくれたうえで、受診勧奨もしてくれているので、アドバイザーとしてはなかなか良いのではないでしょうか!

創造的なAI先生のアドバイス

最後は満を持して「創造的AI先生」の出番です。
僕が普段、アイディアをブレストしたり、企画のお手伝いをしていただいている優秀な先生なので、ちょっと期待しちゃいます!

え!素敵なのでは??

コロナの可能性による自宅隔離指示、体調の一時的緩和、水分と栄養摂取の指示、それでもダメなら受診勧奨。

こっちの意図をしっかりと汲み取ってアドバイスをしてくれる、素敵な先生じゃないですか!!

信用できそうだったので、このアドバイスを受け入れてさらに質問してみました。

「検査キットで陰性だったとのことで、安心しました」
この一言がかけられるんですね!素敵!

アセトアミノフェンとNSAIDsの説明もばっちり。
このまま完璧かと思いましたが…

「あなたの場合、インフルエンザではないと思いますので」

…何故!?




と、思っていたらチャットが止まって、新たな回答を出し始めました。

それぞれの説明だけでなく、OTC医薬品を使用する際の注意事項まで、しっかりアドバイスしてくれました。

素晴らしい!!!!

最後も気を抜かず、しっかり用量を守るように念押ししてくれました!

3人とも素敵な先生でしたが、僕は創造的AI先生ファンです!

最後に

今回3人のAI先生にアドバイスをお願いしてみましたが、
想像している以上のアドバイス力でした。

次回の改善点としては、自分のステータスをしっかり入れること。
年齢、身長、体重など、より高精度なアウトプットが出せるよう、
そして皆さんも活用できるプロンプトが作れるように、研究してみます!

最後に、Twitterでも定期的に、薬剤師のためになる発信をしておりますので、フォローをよろしくお願いします。

おまけ

結局僕は、流行っていることもあり、
・インフルエンザの可能性も考慮し、「麻黄湯」を第一選択として服用
・次点で「アセトアミノフェン」による緩和
という選択をとりました。


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