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『英標』による精読

『300選』シリーズによる文文法の基礎固めの後は、『英標』による精読を行いましょうという提案です。

『英標』こと『英文標準問題精講』の特徴は、なんと言っても質の高い英文が数多く収録されていることにつきます。配列は必ずしも難易に基づくものでも、文法項目に基づくものでもありません。このため、一通りの文法知識を身につけていなければ取り組むのが難しいと言えます。それでも古典回帰の傾向すらある難関大対策にもつながる学習の選択肢の一つとして、検討する価値はあると思います。

また、文法・構文の解説も深く掘り下げているわけではありませんし、必ずしも正確ではないところもあります。語句に対する注もあっさりしたものです。このため、学習者が自ら文法書を紐解き(紐がついていない本で十分ですが)、辞書を引くことが求められます

各英文を十分に理解し、その内容を自然な日本語で表現してみることをお勧めします。これは翻訳です。プロの翻訳家ほどのレベルを目指す必要はありませんが、この内容をどんな日本語にするのが望ましいか、真剣に考えながら訳出するのです。こうすることで日本語に訳すことの難しさに直面し、英語には英語の発想があることに気づくようになります。

しっかり理解した英文は声に出して読んでみましょう。棒読みは厳禁です。文脈理解を踏まえた音声化を試みましょう。文章の内容や種類によって読み方が違ってくることもあります。ここまでこだわる音読は、みなさんの英語力を確実に押し上げてくれます。

こう紹介すると、独習は難しいかも、と感じる人もいるかもしれません。信頼の置ける先生の助言のもとで実践するとよいでしょう。もちろん、ご要望があれば持田もしっかりと指導・支援いたします。


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