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「自分の勉強」

大学受験生がときどき口にする言葉に、「自分の勉強」というのがあります。これは「自分が必要と判断した勉強」または「自分がやりたい勉強」といったことを指す言葉であると思われます。

教え手としては、その判断が妥当なものであるかが気になります。どう考えても妥当なものではない場合に、その「自分の勉強」を全否定して、より妥当な、より適切な勉強に向かわせるのもひとつのやり方です。しかしながら、せっかくやる気になっていたのに出鼻をくじかれてモチベーションが萎えてしまう、ということもあるかもしれません。このあたりは相手によって対応を変えていくことになります。特に個別指導ではこうした個に応じた対応が重要です。

現実には、やりたい教材を使いながら最大限の成果が上がるような活用法を提案したり、やりたい学習法の成果が最大限に上がるような教材を提案したりすることが多いです。ただし、「自分の勉強」が辛い受験勉強の現実から逃れるための口実の場合もあります。この場合は叱ったり、励ましたり、そして時には受験勉強からの(一時)離脱を提案したりもします。「根性」は持てる人が持てるときに発揮するべきで、そうでないときはそれなりの対応が必要になるわけです。


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