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通行止めイルミネーション計画

 いつものジョギングコースの一部が通行止めになりました。工事をするというのが理由です。結構な規模の工事なのか通行止めの期間は年単位でございまして、ジョギングコースの変更を余儀なくされました。

 通行止めになった区間は地元住民の生活道路となっていたため、通行止めになると同時に近くに迂回路ができました。臨時の迂回路なので道の両脇は工事現場にありがちな、警告色で彩られた柵が建ち並ぶ細い道ではありますけれども、ジョギングには問題ないクオリティです。迂回路のお陰でジョギングコースはわずかな変更だけで済みました。

 通行止め区間は現在、地味目な色の柵でガッチリ囲まれ、内部では何らかの工事が進んでいます。まあジョギングコースが変わることもあるかと思い、その時の私はそれ以上、工事について気にしませんでした。

 通行止めになってから1ケ月経ったころだったと思います。迂回路にも慣れてきた私はいつものようにジョギングで例の通行止め近くを走っておりますと、何だか雰囲気が違うんです。原因はすぐに分かりました。通行止めのすぐそばに「この先、通行できません」と赤い文字でデカデカと書かれた横断幕がかかっていました。

 なぜしばらくしてから通行止めのデコレーションを派手にしたのでしょうか。思うに、遠くから見るとそこが通行止めだと分かりづらく、そばに来て初めて通行止めを把握する地域住民がそこそこいたのでしょう。そして、住民の誰かが「もっと分かりやすくしてくれ」と要望を出したのかもしれない。

 更に1ケ月経つと、今度は迂回路の地図を載せた看板が二回りは大きくなっていました。これも「迂回路が分かりづらい」との要望があったからかもしれません。もちろん、要望が出る前に工事関係者が気を遣った可能性もある。何なら、デコレーションを派手にしたい欲求が現場監督の心に芽生えたとしても不思議ではない。

 そのうち、夜間でも目立つように投光器で通行止めの看板を派手に照らすようになったり、周囲をイルミネーションでキラキラさせたりと、デコレーションに一層の派手さが追及されるようになるかもしれません。個人的にはハロウィン、クリスマス、年末年始とイルミネーション向けのイベントが連続して続くこれからの季節に通行止めが一気にきらびやかになる可能性があると睨んでいます。

 通行止めを派手にしたいがため工事をしていたとしても許してしまいそうな私がいます。むしろ、通行止めの派手さがちょっとしたテーマパークくらいになったらジョギングを夜間に切り替えるくらいはするつもりです。

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