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グーグルマップ与太話

 ネタ探しのため、地図アプリで地元を調べる時があります。懐かしい地名や景色を見てネタになるような記憶を思い出させることが目的です。また、地元にいた頃は知らなかった、ネタになりそうなものを新たに発見する場合もあるんです。例えば、実家から自転車で10分程度の場所に、面白い名前の遺跡があるのを発見したりする。

 そういうものを見つけると、居ても立っても居られなくなりまして、帰省時のジョギングコースにそういう面白い名前の遺跡を組み込んだりするんです。しかし、そういう場所に限って辺鄙なところにございまして、ほぼ獣道みたいな林道を走る羽目になったり、急勾配のつづら折りロードをヒーヒー言いながら登らなければならなくなったりと、まあ一通り酷い目に遭うわけです。一応、迷った時のためにスマートフォンを所持して走るんですが、もう簡単に電波の届かない地帯へ足を踏み込んだりするんです。そういう無鉄砲なジョギングは改めなければいけないなと思いつつ、帰省のたびに変なルートを構築してしまう。

 さて、そんなある日もネタ探しのためにグーグルマップで遊んでいますと、たまたま懐かしい場所を発見しました。とある山の頂上付近にある、絶景が楽しめる場所で、小学生の頃に課外授業で行ったことがありました。温泉も湧いていて、足湯なら誰でもタダで利用できるという太っ腹システムになっていました。更に付近はカブトムシの宝庫で、春に腐葉土をひっくり返すと幼虫がゴロゴロ出てきますし、夏にトラップを仕掛ければ成虫がガサガサ入っているという、少年の楽園を体現したかのような場所でした。はっきり申し上げていい思い出しかございません。

 ほとんど地元の人間しか知らないような場所ではございましたが、ちゃんと載っているとはさすがグーグルマップです。どんな小さな情報でも取りこぼさないよう頑張っていこうという姿勢が見て取れます。それにしても懐かしいなあと思いながら、グーグルマップの情報を確認していたんですが、その絶景地についての説明に気になる記述がございました。「〇〇町のごみ捨て場」。

 「思い出の地になんて情報を付け加えてんだ」なんて怒る気は全然なくて、あまりに想定外な情報すぎて驚きました。同時に、疑問が出てきました。誰がどんな理由で絶景地を「ごみ捨て場」と設定したのか。グーグルのAIが現地の画像を確認し、「うーん、この色合いはごみ捨て場だな」と判断したのでしょうか。というか、グーグルもわざわざ「ごみ捨て場」というカテゴリーが用意してあるんですね。それにも驚きです。

 ちなみに、その絶景地には「このビジネスのオーナーですか?」というよく分からない文章も書かれていました。どうやら、グーグルが私を絶景ビジネスのオーナーだと勘違いしているわけではなく、「Googleビジネスへの登録が済んでないですけど、あなたがもしオーナーさんだったら登録してみませんか?」みたいな意味のようです。

 でも、「〇〇町のごみ捨て場」のページで「このビジネスのオーナーですか?」と問いかけられると、グーグルは私を産業廃棄物処理場か何かと勘違いしているように読めてしまいます。今までそんな勘違いをされたことなんで1度だってありませんし、これからもきっとないと思います。

 こういう与太話ができるから、グーグルマップがやめられないんだと思います。

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