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錦鯉のサルの捕まえ方が気になったそうです

 以前にお笑い好きの知人女性の話をしました。仮に澤田さんとしておきます。

 詳しくはこちらに書いてありますが、簡単に説明しますと、ヨネダ2000というお笑いコンビの相撲ネタを澤田さんに見せたところ、「自分は同僚の二の腕に鉄砲稽古をしてきた。つまり、鉄砲稽古に一家言ある。だから言わせてもらうが、このネタの突っ張りはちゃんとした形になってない」などと意味不明な供述をしたという話です。

 前述の通り、澤田さんはお笑い好きなので、当然M-1グランプリの決勝を楽しんでいたようです。先日、澤田さんと久々に会いました。当然、M-1決勝の話になります。私は彼女に少なくとも5年間は錦鯉を勧めてきたこともあり、恥ずかしながら少々得意気になっていたようです。

「ね、錦鯉おもしろかったでしょ」
「確かにおもしろかったですが、私はサルの捕まえ方が気になりまして」

 澤田さんとは知り合って長いです。私、不穏な空気をすぐに察しまして、澤田さんにいろいろ聞きました。すると、いろんなことが分かりました。

 澤田さんの実家は代々サルを嫌う家系で、特に彼女の祖母はサルという名を口にするのもためらうほどだったそうです。しかし、サルの名を全く使わない生活も何気に不便だったようで、祖母は午前中だけサルをキャッキャと呼ぶことで妥協した模様です。「じゃあ、『サルモネラ』は『キャッキャモネラ』と言ってたんですか」と尋ねたところ、澤田さんはお茶を吐きそうになってました。

 サル嫌いの血は澤田さんの身体にも確実に流れているようで、ちゃんとサルを憎む大人になりました。その証拠に、澤田さんはいつサルと出会ってもいいように、自家用車には常に網を用意してあるそうです。「本当は金属バットくらい用意しておきたいんですけど、いろいろ問題になりますから」とか、よく分からない告白もされました。ちなみに、元ソフトボール部のため、金属バットの使い方には慣れているそうです。

 近所でサルが逃げ出したというニュースが流れた時は「いよいよ網の役立つ日が来た」と心躍ったそうですが、サルとは結局出会えなかったと残念そうに語っていました。

 で、そんな澤田さんが錦鯉の2本目のネタ、サルを捕まえる話を見て思ったそうなんです。カゴの大きさがサル用じゃないと。


 鉄砲稽古だけでなく、サルの捕獲にも一家言あったため、またもや澤田さんは笑う機会を少々逸してしまったようです。ただ、「優勝は錦鯉だと思っていた」とも言っていたので、ネタは楽しめていたようです。

 私としては錦鯉はもちろん、澤田さんの魅力も皆様にお分かりいただけたら幸いです。


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