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事務所別R-1グランプリ2023予選通過具合一覧

 昨年のM-1グランプリでどの事務所の芸人が何パーセント予選を通過したのかを調査してみました。

 すると、有名どころの事務所では、大きく2パターンの傾向が見られました。ひとつは吉本興業を筆頭とする、とにかく大量の芸人を送り込むパターン。決勝まで勝ち上がる芸人が出やすいですが、母数が多いため勝ち上がる芸人の割合は低いのが特徴です。もうひとつは能力のある芸人に絞って事務所に所属させ、送り込むパターンです。何だかんだ言って優秀な芸人を囲っているため、運がよければ決勝進出する芸人が現れ、勝ち上がる芸人の割合が比較的高いのが特徴です。

 M-1でできたんだから、R-1でもやってみようと思いまして、早速まとめてみました。個人でパパッと調べたので数値に多少のズレがあるかもしれませんが、大体は合ってると思いますので、お気軽にお楽しみくだされば幸いです。

 まずは実際に勝ち上がった人数を一覧にしました。同じ事務所だけど表記が異なる「表記ぶれ」がM-1同様に確認できました。「表記ぶれ」だと思われる事務所名は正式名称と思われる事務所にデータを統一してあります。例えば、「TWIN PLANET」は「株式会社TWIN PLANET」「ツインプラネット」という表記も確認できましたが、いずれも「TWIN PLANET」としてデータをまとめてあります。

 M-1同様、R-1も非常に多くの事務所から出場者が出ておりまして、それら全てを一覧にすると表が大変なことになってしまいました。そのため、参加者が10人以下の事務所のデータはひとつにまとめました。

 そんな一覧が以下の通りです。参加人数の多い順に並んでおります。R-1は準決勝進出経験のある芸人にシード権があり、2回戦からの参加になっているようです。

各事務所芸人による各予選の進出人数一覧(主に参加者10人以上の事務所)

 概ねM-1と同じような傾向が確認できます。アマチュアの人数が圧倒的に多いですが、予選通過の割合は圧倒的に低いです。似たような傾向は各芸能事務所が運営する養成所に所属する芸人や、事務所に所属していないフリーの芸人にも見られます。

 また、M-1で大量の芸人が参加している事務所は、R-1でもやっぱり大量の芸人が参加している傾向にありました。筆頭はもちろん吉本興業で、ピン芸人でも圧倒的な物量を誇っています。

 それでは、M-1の時と同様に、より状況を分かりやすくするために、各事務所の1回戦参加人数をそれぞれ100%として、各予選で勝ち上がった芸人が各事務所における全参加人数の何パーセントかを一覧にしてみました。

赤い数字は2回戦~準決勝が上位5事務所、決勝が上位3事務所(単位は全て%)

 吉本興業やワタナベエンターテインメント、プロダクション人力舎、太田プロダクション、SMAなどはM-1と同様に、大量の芸人が参加し、予選が進むたびに大量の芸人が敗退していく傾向にあります。一方で、グレープカンパニーやマセキ芸能社、ケイダッシュステージ、サンミュージックプロダクション、浅井企画などはやはりM-1と同様に、参加人数こそ少ないですけれども、勝ち上がる芸人の割合は比較的高くなっています。事務所の戦略の違いが垣間見えるかのような結果です。

 ちなみに、参加者10人以下の事務所で準々決勝に勝ち上がったのは4人、所属事務所はSHUプロモーション、トゥインクル・コーポレーション、ASH&Dコーポレーション、パッチューネとなっています。特にASH&Dコーポレーションとパッチューネは参加者1人が準々決勝まで勝ち上がるという超少数精鋭となっています。ASH&DコーポレーションはM-1でも超少数精鋭の傾向が強く、そういう戦略の事務所なのかと思ってしまうほどです。

 ラフィーネプロモーション、ライジング・アップ、TWIN PLANET、ビクターミュージックアーツ、K-PROなどお笑い部門が出来上がって比較的日が浅い事務所は、まだまだ上の予選に勝ち残る芸人が少ない傾向にあります。もちろん、今後は勝ち残る芸人の割合が増えていく可能性は充分に考えられます。

 今回の調査は以上となります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

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