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年の瀬の食 うちの味/その2

師走である。
あっという間に12月。年末の過ごし方を考えるようになった。
年末年始の恒例行事といえば、一部のお節料理づくりと、除夜の鐘突きだ。この日ばかりは子供たちも夜更かしOKであり、紅白を見ながら夜食をつつき、0時を過ぎてすぐに近所の寺へ向かう。毎年特に寒い夜となるが、気分のせいかそれほど辛いと感じないから不思議だ。

お節料理で自分が作るものは、紅白なますと田つくりだけ。煮豆は実家からいただき、かまぼこと伊達巻、きんとんはスーパーでちょっと良いものを買う。そして最も厳選して買い求めるものといえば、ハムだ。12月末になるとブロック状の高級ハムがスーパーに並び始める。理想は1,000円前後。そうでないと、肉厚ではあるが普段の薄いハムと大差ないものに当たったり、パサパサで残念な食感だったりと、好みに合わないハムで年越しとなってしまう。こここそ張り込むべき場面なのだろう。
第一印象で狙った年もあれば、試食で確認した年もあった。なにしろ定番を決めていないのだから仕方ない。それに我が家最適な逸品に出会えていないのだ。毎年が冒険だったりする。

年越しにはもう一品重大な食材がある。鰯の丸干しがそれだ。毎年大振りのものを厳選して人数分買い求める。12/31日の夕食に頂く。グリルで炙り、焼きすぎず脂が落ち切らない程度で仕上げるのがコツだ。こちらもパサつくまで焼いてしまうと旨みが減ってしまう。
2cmほどの太さが最大と思われるが、これは12/29か/30にのみ店先に並ぶため、買い求めるタイミングが重要となる。その前には並ばず、その後には細い身の鰯が残るばかり。こちらは外せないので、だいぶ神経質に探している。

年末はつまるところ、食が大事であることがわかる。ここに酒も用意する必要があるが、この点についてはまた次回に。


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