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恋人って何者

もうある程度 大人 と括られてしまう年齢になってしばらく経ったが、未だに 恋人 という存在の関係性が上手くつかめずにいる。

友人でも 家族でもない。

友人は何人でも作れるし、家族でさえわたしは4人の家族がいる。でも、恋人という存在は1人でなければならない。

そんな唯一無二でなければならず、かといって確固たるものではない、ただの口約束だけで結ばれた脆い存在。それが恋人だという認識でいる。
その2人が恋人同士だという確証や証拠なんぞはどこにも存在せず、当人らの思い込みにすぎない。

わたしの恋愛観について記しておきます。

わたしにとって、人に対する好きという感情は1種類です。恋愛としての好き、友達としての好き、なんて区別は全くなく、好きは好き。わたしの好きな人たち。ただそれだけ。


恋人って、何者なんだろう。

急に一番近しい人になったと思いきや、一生会わない人になってしまったりする。
あれだけ好きと言ってくれていたはずの人が、もうわたしのことは人生に必要ないと言う。

わたしは出会って絆を深めて思い出を増やしてどんどん好きになっていくだけだというのに。交際したからといってその好きが変わることもなくなることもないというのに。わたしだけ取り残されていく。

わたしにとって好きは1種類で、その程度の差こそあれ、とにかく好きは1つしかない。お兄ちゃんのように仲良くしてくれる一回り違う男性だって、中学時代からの親友の彼女だって、同じ " 好き " だ。
そしてこの人と交際したい、と思ったことは一度もない。

好きな人たちがいる中で、1人の好きな人がわたしと交際したいと言ってくれるわたしのことを必要としている、自分も好きな相手だから拒む理由もなく交際に発展する。これがわたしのいつものパターン。

恋人ができたら、男友達と2人きりで遊んではいけない。女友達と2人で会うことは許されるのに?
恋人ができたなら、昔の恋人と連絡を取ってはいけない。わたしの彼との間にもう何の恋人感情も関係も存在していないのに?
恋人ができてしまったら、わたしは好きな人たちとの時間や関わりをどんどん削られ制限されてしまう。
同性であれ異性であれ、好きな人のことは同じ " 好き " なのに。交際してしまった事実はあれど、かつての恋人に対する " 好き " は付き合う前と何ら変わっていないというのに。

恋人って、何者なんだろう。

恋人という存在になってしまったら、
別れ か 結婚 かの2つのゴールしか用意されていない。
恋人という存在になってしまったら、
一生一緒に生きる か 一生会わない かの2つの末路しか用意されていない。

それなら人と交際してしまったら、わたしは誰かと交際してしまう度に、自分の好きな人を1人ずつ失ってしまうことになる。

恋人という不確実で曖昧な存在が、人生の究極の2択、みたいな重さを持ち合わせているアンチテーゼを、未だに理解できずにいる。


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