ブックトーククラブ『本夜茶會』
市内の『cafe Scale』(カフェスケール https://note.com/cafe_scale/)では、月イチの頻度でブックトークが開かれています。
その名も『本夜茶會』(ほんやちゃかい)。
月1回、本好きがカフェに集まり、テーマに合わせ各自本を持ち寄り、自分が持参した本を好きなだけ語ります。
もう何年もやっている企画です。
この『本夜茶會』は、本好きが集まって話をするだけなので、これが何かの成果を生むとか、利益を生むということはありません。
ただ、趣味の合う人同士のサークルです。
会則も会費もありません。
(但し、カフェを使うのでドリンクをオーダーする場合はドリンク代がかかります)
ブックトークのメンバーは、各人、それぞれに専門領域というか、好きなジャンルが異なるので、いろいろな本が集まります。
デザイン系に強い人や、ミステリー系に強い人、人文学系に強い人など、様々です。
漫画や写真集、アートブック、詩集や同人誌まで、実に様々な本が紹介されます。
成果や利益はないと書きましたが、それではなぜやっているのかというと、単純に『楽しいから』です。
とはいえ、参加してみると、自分の専門領域外で、自分では買わないような本を紹介してもらえるので、知見は広がりますし、何より趣味を同じくする人たちと友達になれます。
当然、その場で本の貸し借りも発生します。
夜な夜な、尾鷲の片隅で、本の虫たちによる、縦横無尽、予測不可能、エキサイティングかつクレイジーに、アツいトークが展開していくのが『本夜茶會』です。
そんな『本夜茶會』では、過去、ブックトークのメンバーの参加協力により、不定期にイベントも開催しています。
2018年の6月、『ツルハシブックス』の西田卓司さんをゲストにお迎えし、『西田卓司さんと話そう。〜予測不可能性を生む場の魅力〜』というトークイベントをおこないました。
全国の書店や図書館の取り組み事例を紹介しつつ、今、書店では何が起こっているのか、そしてこれからの『場』についての話をしました。
この日のトークイベントは、ちょっとしたワークショップも行い、それぞれにディスカッションをしたり発表したりしました。
これは後に『尾鷲ヒト大学』(https://note.com/hitounivowase/)のコンセプトへもつながっていくことなのですが、『スピーカー』『リスナー』『講師』『生徒』という関係性ではなく、そしてあらかじめ決められたことを一方的に話すのではなく、双方向性に話します。
そうすることで予想していなかったような化学反応が起こり、新たな学びにつながります。
それを『即興演劇的学び』とこの時に名付けました。
この『即興演劇的学び』の手法は後にも様々な場面で用いられることになります。
『本夜茶會』では、この他にも漫画家の一色登希彦さんをゲストお迎えして、『日本沈没』をテーマにしたトークイベントをおこないました。
一色登希彦さんは、小松左京の小説『日本沈没』の漫画版を書いており、『日本沈没』という作品や、発表された当時の日本社会の背景や、小松左京という人物その人のライフヒストリーを紐解きながら、縦横無尽にトークを展開しました。
一色さんが作成してくれた独自のレジュメ(『日本沈没に関連するそのほかの作品に関する年表』『小松左京の年表』『当時の日本(世界)の社会情勢を書き込んだ年表』の3つの時間軸が俯瞰できる年表)をたたき台にして、即興でトークを繰り広げました。
この時のトークイベントでも、『本夜茶會』のメンバー含め、たくさんの人に参加していただきました。
特に『本夜茶會』のメンバーは小松左京に対する知識や知見が深いため、一色さんとのやりとりがとても面白いものになりました。
その後、一色さんとは、同じような年表をレジュメとして使用し、『スターウォーズ』『エヴァンゲリオン』についてもトークイベントもおこないました。
この他、『本夜茶會』では、メンバーの協力を得て『一箱古本市』も開催しております。
一箱古本市のことはまた頁を改めて書きたいと思います。
ブックトーククラブ『本夜茶會』の開催スケジュールはフェイスブックでお知らせしております。
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