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ウクライナで日本人男性が死亡

外務省は、ウクライナで日本人の「義勇兵」が死亡したとの情報がインターネット上に流れていたため、現地の大使館を通じてウクライナ当局に問い合わせた。2022年11月10日、ロシア軍との戦闘に参加していた20代の日本人男性が11月9日(現地時間)に死亡したとウクライナ当局から連絡を受けた。11月11日、外務省は男性の死亡を確認し、遺体を日本に搬送する手続きなどについて、男性の家族と調整していることを明らかにした。松野官房長官は11月10日の記者会見で、事実関係の確認を行っているとしていた。男性はウクライナ東部戦線で反転攻勢作戦に参加した部隊に所属。戦闘中に部隊が攻撃に遭い命を落とした。亡くなったのは、ツイッターで情報発信していたドブレ(@super_dobure)さんとみられている。

志願兵は国家が兵役を課す徴兵によらず、自分の意思に基づいて軍に参加する人たちで、義勇兵とも呼ばれる。ドブレさんとは別の20代の日本人男性は、建設関係の仕事を辞めて、第三国経由でウクライナに向かい、ウクライナ北東部の激戦地・ハルキウ州イジュームで、約3カ月にわたり従軍した。報道で多くの女性や子どもが殺されているのを知って助けたいと思い、だれにも打ち明けずに1人で日本を発ったという。米国人の父親と日本人の母親を持つ沖縄出身の20代の男性は、ロシア軍の戦車が民間人の乗った車を轢く動画を見て義憤に駆られ、3月に米テキサス州からウクライナへ志願兵として渡航。救護などを担う衛生兵として西部リビウや南部ミコライウで1か月過ごした。

ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年2月下旬、外国からも志願兵を募る方針を表明。クレバ外相は3月上旬、52か国から2万人以上が志願したと語っていた。在日ウクライナ大使館は、公式ツイッターで日本からも志願兵を募集したが、後に撤回している。ロシア国防省は8月上旬、「外国人傭兵」がウクライナに計2192人おり、うち日本人は9人とする独自の資料を発表している。日本政府は、ウクライナ全土に退避勧告を出し、渡航することは目的を問わず控えるよう求めているが、SNS上には日本人志願兵を名乗るアカウントが散見され、一部は最前線で従軍しているとみらる。志願兵としての渡航は、私戦予備及び陰謀罪(外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者を罰する)にあたりかねないとの指摘もある。

※ 見出し画像にはPixabayのフリー素材を利用しています。

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