君たちはどう生きるか

※ネタバレあり 
※短め

私は損をするのが苦手なので、何が何だかわからない映画を2000円も出して観ることはできない。宮﨑駿監督ブランドの映画だから観に行った。これは、黒澤明監督だから「乱」を観に行った時と同じノリだ。「乱」は、よくわからなくても紅白に分かれた軍が入り乱れる映像が圧巻で満足した。ふつうに面白かった。

「君たちはどう生きるか」の話。
結論から言うと満足である。
ジブリ映画のセルフオマージュを随所に見つけられて楽しく、そもそも話自体とても単純な作りで、少年が母の面影を宿した女性を異世界に探し求める成長譚。異世界の描き方がジブリらしくて素敵だったし、久石譲のサントラ音楽がストーリーを邪魔せず雰囲気を醸し出していて良かった。帰宅してから夫とあれこれ答え合わせをするのも楽しい。考察を楽しめるのは、パンフレットや予告を一切世に出していないメリットでもあるのだ。
こう観てほしいという作り手のサジェストがない稀有な映画なので、ああだこうだと自分なりの考察を楽しんでいこうと思う。


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