『感情』に蓋をして。
10月7日。
朝6時40分起床。
妻も同じくらいに起きてきた。
今日はお休み。
休みを今日の為にお願いしていた。
妻が言った。
「私も青木さんの試合見たいなぁ」
ありがとう。
テレビでABEMAさんの放送を一緒に見る事にする。
良い天気。
洗濯をする。
お仕事で使った青木選手の闘魂タオルを洗う。
妻がABEMAを見ながら「青木さんの特集みたいやね」っと言った。
「青木選手しか知らんやろ?」と僕。
「青木さんは知ってる」
「そういう事やよ」
「そうか」と納得したようだ。
格闘技に興味ない。
他の選手も知らない。
『青木真也』を応援する。
『青木真也』を見たい。
妻も僕も一緒なのだ。
皆が同じなのだ。
リラックスされてるのでしょうか。
フォラヤン選手との交流。
嬉しくなりました。
妻が言う。
「何でずっと続けているの?」
「格闘技が好きやからかなぁ」
「辞めようと思わないの?」
「葛藤してるんじゃない?でも引退はしないと思うよ」
「こだわりがあるんやよ」
「20年やってきてるんやから」
「そうやね・・・」
妻は少し寂しそうだった。
知ってる選手だからこそへの感情なのだろう。
「僕達に見せてくれるのは死様だよ、生き様は十分に見せてきたでしょ」
「うん」
「だから生きるんじゃない?」
「悩み苦しんでるかもね」
「私達と一緒やね」
そう、選ばれし者でも一緒なのだ。
同じ。
だから、僕達の代弁者なのだ。
休みの日はお腹が減ってくる。
妻がタマゴサンドを作ってくれた。
食べながら、興味のない試合を見る。
日本向けだからだろうが、やはり『青木真也』が主役なのだ。
ウォーミングアップが映った。
緊張が僕に走る。
だが、妻が一緒に見てるから、まだ緩やかだ。
そこに有り難さがあった。
第5試合までトントンと進む。
12時になった。
青木選手の入場だ。
リングイン前にお客さんを煽る。
先日、対談された鈴木みのる選手の様に。
僕達こそ踊り場で待たされてるのだろうか。
目が良かった。
闘う目だった。
だが試合は良い所が無かった。
代名詞だったアオキ・ロックで敗れたのだ。
ムスメシ選手は狙っていたのだろうか。
青木選手はムスメシ選手に「ありがとう」と耳元で言われていた。
救われた。
完敗。
結果は結果。
それで良いじゃないか。
仕事をしたのだ。
悔しいはずだ。
アンチも騒ぐだろう。
体格差も言われていた。
勝ったら「体格差」
負けたら「弱い」って言われるはずだったから。
もう限界。
もう終わり。
内容が無い。
つまんない試合。
それをも、すべてを受け止める。
そういう人だから。
『青木真也』は何処へ行く。
彷徨うのか。
迷路に入り込むのか。
ONEとの関係は。
まだまだ僕は『青木真也』に考えさせられるのだろう。
言いたい事も言えば良い。
感情を隠していたんだ。
蓋をして。
怒り。
悔しさ。
蓋していたモノをすべて出せば良い。
さらけ出せばいい。
その声を聞きたい。
言い訳上等。
そこから産まれるパワーがまだ残ってるはずだから。
今回の試合は『作品』では無かった。
仕事だった。
でも『強さ』ありましたよ。
ドタバタ含めて。
『プロ』だった。
それが印象的だった。
鈴木秀樹選手の言葉を借りれば「(試合は)発表会じゃないからな」です。
これで株が下がったとか思えないですから。
むしろ急上昇です。
スイカ騒動からひっくるめて『プロレス』でした。
やっぱりスゴイよ。
猪木さんじゃないけど『馬鹿になれ』です。
青木選手がバックステージでABEMAのインタビューで「船木誠勝の方が強かった」って言いましたよね。
あれはプロモーションのお礼とプロレスを守ってくれてるんですよ。
高田延彦さんがヒクソン・グレイシーにPRIDE・1で負けた時の猪木さんの言葉。
「よりによって一番弱い奴が出ていった」と一緒なんです。
『愛』だよ。
とてつもなく深い。
待てよ。
また欲が湧いてきた。
まだまだ僕は『青木真也』から離れられそうにないのだ。
妻が言った。
「青木さんって、負けても良い顔するよね」
「それって感情を揺すぶられてるって事やよね」
今日の勝者はムスメシ選手でもなく、妻だった。
僕の中で。
悔しさ以上に僕は、前を向くのだった。
忘れてはいけないからこそ。
僕、競技見てないんですよね
『青木真也』見てるんですよ。
これで落ち込んでる人こそ「何見てんだ!」って言いたいですね。
問いたい。
『自分を忘却してしまって死ぬのだけは嫌だ。そんな風に終わる人生なんぞ、結局虚無そのものではないか。忘却は嫌だ。何もかも覚えたまま、それを抱えきって死にたい』(石原慎太郎さん)
『青木真也』はまだ生きる事と闘うのだ。
ここからだ。
一息ついたら、また歩むのだろう。
青木選手は。
僕は好きですからね。
守りますよ青木選手を。
当然です。
ずっと闘いを通じて教えてくれたんだから。
今もね。
今日も。
今こそ『青木真也』と向き合わなきゃ。
胸張って帰ってきてください。
また次の仕事がある。
竹浦さん。
アシストお疲れ様でした。
何かを感じられたのか、それが知りたいのです。
今日の陰の主役は貴方だったかも知れないのだから。
青木選手に言いたい事・伝えたい事。
「なんとでも言ってくれ、俺は踏み出す」
この言葉です。
自戒も込めて。
頑張ろう。
それで良いんだ。
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