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SESでスキルアップを目指す

未経験や経験薄なシステムエンジニアが、スキルをつけて待遇を上げ次のステップを狙う方法について私なりに記載する。

昨今のインターネット界隈で、「システムエンジニアが給与を上げる方法」のような知見は多々得られる。私はちょっと既存のものと視点が異なるものを書こうと思う。私自身の成功(と数多くの失敗)体験ベースのもので、おそらく普遍的に使えるであろうノウハウを書くので、具体的な部分は有料にする。コーヒー一杯分くらいしかとらず、月1万円のオンラインサロンに入れたり、プログラミングスクールに入れたりする気はないので安心してほしい。

ちなみに当記事でのSESは「大手SIer企業からの下請けで、準委任契約で現場に入る業務形態」を指す。人によって若干定義が異なるので、他の人の文脈とは意味が異なる可能性があるため、そこはご理解いただきたい。

既存のシステムエンジニア向け記事の功罪

インターネットで見受けられる記事は、以下に羅列する三つのパターンのうちどれかであることが多い。

・営業視点
・スクールまたはオンラインサロン視点
・情報処理履修済のシステムエンジニア視点

「何がダメなんだ」と言われると必ずしもダメではない。が、しかし、一つずつツッコミを入れるとすると、

・営業視点
「どのくらいの価値があるか」のような話をガンガンしてもらえてるのはありがたい。私もそれで自分の売り方の情報は収集している。ただ、「何が売れるのか」は「本人の利益」と必ずしも一致しない。SES営業だと特に、「単価が上がる」と「本人のスキルアップ」は一致しない。「需要と供給」の話だけならシステムエンジニア側に努力の余地が多々あるのだが、そのほかに「顧客との力関係」というのが強い要素としてあって、ネットで物を書いている営業さんもそこら辺をマスクしている。
私はこれが必ずしも悪だとは思わないが、エンジニア側に立って物を書いているわけでもないので、全部受け入れて何も考えずに従うのはあまり良い方法とは思えない。

・スクールまたはオンラインサロン視点
あんまり言いたくないが論外だ。そもそもこの手の人間の話を聞いて納得するような方は、システムエンジニアにの適性がないと私は考える。ツッコミどころはいくらでもあるが、総合すると「稼げるいい話しかないのになんで自分はエンジニアをやらないんだろう」「確実に育成ができるのであれば自分の会社でやらないのはなぜか」がすべての答えだ。スクール出身者は個人差はあれど全体的には現場での評判も非常に悪い。最近良さそうなサービスも色々出てきているが、そういうところはくだらないマーケはしてこない。理屈は説明「したくない」が、インターネットで検索上位に出てくるようなところだったり、Twitterで技術以外の話で自己主張しているところは大概邪悪なので関わらないが吉である。私の個人的な感覚で言うと、相手がその手の人間をフォローしているだけで話す気が失せるレベルなのは付記しておく。

・情報処理履修済のシステムエンジニア視点
参考になる話はとても多いし、アウトプットしてくれているのも非常に助かっているが、その話を全部真似したところで彼らの領域にはたどり着けない。ベースの違いを無視すべきではないし、未経験で前提もない教養も薄い人が追いつこうとするのはそもそも無理筋であるし、かなりセンスがない。「勉強すれば追いつける」のようなことを安易に言っている方も見受けられるが、教育・学習にかかる金銭および時間コストを軽く考えすぎではないか。
「SESなんて行くべきではない!ゴリゴリ開発するところから始めるべきだ!手を動かせ!!」は確かに正なのだが、その間のお金は誰が出すんでしょうか。という問題が解決されていない。その仕事が未経験者に提供できるのであれば威張っていいと思うが、そんな話は見たことがない。
そもそも、システムエンジニアの仕事は開発だけではないのだ。よくも悪くも彼らは「スペシャリスト」なのだが、凡人は「ジェネラリスト」を目指すべきというのが私の考えである。

この三者が三様に「フリーランスでガッツリ稼げ」と言っている光景をTwitterあたりではやたらと目にするが、私からは「スキルもないくせに社会保障を簡単に捨てるな」とだけ言っておく。これすら理解できないのであれば、エンジニアリングの前に勉強すべきことが山ほどある。起きろ。

何にせよ、ここから先は有料で、未経験やスキルがない人向けに「なぜSESを狙うべきか」「入った後に何をすべきか」を現在そういう仕事をしているシステムエンジニアである私の視点から記載する。

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