見出し画像

情報を探すコツその1:情報が発信されたのはいつ

この記事は卵巣がん体験者の会スマイリーのTwitterで呟いた情報に加筆修正を加えた記事です。

がん罹患者数・死亡者数について

がん罹患者数死亡者数は2013年のがん登録法以前と以降ではデータの質が違います。
地域がん登録による罹患全国推計の方法によると

わが国では、全国規模での地域がん登録が行われていなかったため、比較的信頼性の高い資料を蓄積しているいくつかの府県の地域がん登録から登録情報を収集し、全国推計値を算出することでがんの罹患状況を把握してきました。全国がん罹患モニタリング集計では2013年集計まで全国推計値を主たる統計として報告しています(2014年集計および2015年集計では、全都道府県のがん登録データの精度が向上したことから、全国合計値を主たる統計として報告しています)。

と記載されており、2013年のがん登録法施行前までは「信頼性の高い資料を蓄積しているいくつかの府県の地域がん登録から登録情報を収集して全国推計値を算出していた」こをと念頭に置き情報を読み取る必要があります。

日本は卵巣がんで地球上で近年もっとも生存率が延びた

日本の卵巣がん治療は近年急激に質の向上をしています。
2009年からドキシル、ゲムシタビン、トポテカン、エトポシド、パクリタキセル毎週、ベバシズマブ、オラパリブ、ニラパリブと治療薬が増えています。

また2007年のがん対策基本法の整備後より、日本の各医療圏にがん診療連携拠点病院が配置されました。拠点病院には病理医が勤務し的確な病理診断が行われています(判断が難しいものに関して医療機関は国立がん研究センターの病理セカンドオピニオンなど利用し的確な診断を出すことができます)。
また標準治療やガイドラインが整備され卵巣がん患者にとって最善の治療が提供されるようになりました。

こうした努力により、卵巣がん白書2020にも示されてる通り日本は1995年ごろと2010年ごろを比較すると地球上で5年生存率が唯一20%延びた国(生存率が延びたのは日本はじめ24カ国)となりました。

しかしインターネット上は古い情報が未だ掲載されているところも少なくありません。
HPに情報の更新日が入ってない情報、生存率などの数字は何年のどこのデータを引用したのか書かれてない情報などは「そういうことも書けない情報か」とポイ捨てしてもらって大丈夫です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?