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サービス立ち上げの片隅で開発小話 - 開発者が語る、すばらしき「思い」と「割引」のはざま

クラフト、ローカル、歴史をこよなく愛するオーバルギアです。

この記事のタイトルは最近読んだこちらの本へのオマージュです!

「アリと自由」章 − アリは革命を起こすのかという問いかけに驚き、読み終わったあと、思わず外に出てアリを眺めていましたよ。アリ社会が、この地面の下に、ある。

 \ アリ! アリ! レボリューション! アリ! アリ! レボリューション!/

アリが自由を求め立ち上がるアリ レボリューションについて、もっと語りたいところですが(笑)

今回は私たちがいま開発を勧めているアプリへの「思い」をお話します!

「銀河の片隅で科学夜話 物理学者が語る、すばらしく不思議で美しい この世界の小さな驚異」について。

本はタイトルにある通り、物理学者の方が書いた短編エッセイのです。何気ない日常に潜む驚異をやさしい言葉で紡いでくれています。おすすめですよ!

そんな私は八重洲ブックセンターに立ち寄ったとき「当店のおすすめ」ってかいてあったので、手に取りました(笑)

さてアプリへの「思い」と書きましたが、具体的には「顧客ロイヤリティプログラム」アプリです。shopifyで構築したECサイトさんに使っていただけるようなアプリを想定しています。

このアプリを考える時、私たちはあるジレンマを抱えます。

お店の思い

お客さんへの思い。どんな業種であれ、お店を営んだことがある人なら抱く思いがあると思います。

星の数ほどあるお店の中で、うちのお店を選んでくれてありがとう。

お店という形態でなくとも、ECサイトでもウェブサービスでも同じですよね。「選んでくれてありがとう」という気持ち。一度選んでくれた人が、選び続けてくれることへの感謝の気持ちは、きっと自然にわいてくるのでしょう。

たとえば飲食店なら、心地よい時間をすごしてもらおうと、このお客さんをおもてなしします。

お客さんに、気遣いをさせないくらいの小さなサービス。「よかったら、これも召し上がってくださいね」と一品だすことかもしれません。

これを言葉にしてみましょう。

・顧客一人ひとりに向き合う
・お客さんを大切にする
・顧客体験向上

うむ。。。私の語彙力のなさもあって、言葉するとなんだかありふれたものになってしまいました。

割引や無料

先ほど書いた文章。

「よかったら、これも召し上がってくださいね」と一品だすことかもしれません。

この文章の言い方を変えれば、常連さんへの無料サービスともいえます。

いつもよく来てくれるお客さんのお会計時に、料金の端数をカットする気持ち。これも換言すれば割引サービスとも呼べるでしょう。

単なる値引きじゃない。そこには感謝の気持ちがつまっています。けれど、思いや背景を語らない無料や割引は、単なる値引きにみえます。値引きの中にある物語は、お店とお客さんにしかわからないのです。

私たちはいまお店に使ってもらえるような「ロイヤリティプログラム」サービスを開発しています。

どんな機能があるの?
それはお客さんにポイントを付与したり、常連さんにプレゼントをしたりする機能です。これも単なるポイントシステムと思われるかもしれません。

けれど私たちは先ほど書いたような「思い」と「値引き」のはざまにある物語のことを考えながら、日々取り組んでいます。

紹介クーポンという潤滑油

「思いと値引きのはざまにある物語」と書きましたが、このままだと抽象的なので、具体例を一つあげますね。

紹介クーポン

紹介クーポンは既存のお客さんが、新しく人を紹介すると〇〇ポイントを獲得し、紹介を受けた人も〇〇ポイントを受け取るような仕組みです。ときどき見かけますよね。

物語を無視すれば、単なる紹介割引機能です。でも、本当にこれは、単なる紹介割引機能なのでしょうか。

ー いや、違う。

私たちはそう考えています。

例えば紹介クーポンがない状態で、常連さんは友人に商品を紹介することができるのでしょうか。もちろんできる場合もあるでしょう。でも、きっとできない場面の方が多いと思うのです。

たとえば、茶葉

たとえば、大好きな茶葉があって、あるECサイトで販売しているとします。自分は何度も購入していて、ファンだともいえます。

ある日突然、友達や仕事仲間に「このECサイトで売っている茶葉、最高においしいよ!お勧めだから一度飲んでみて」と勧めることができるでしょうか。

紹介を受ける側からすると、あまりに唐突なのではないでしょうか。前後に茶葉の話があったなら、成り立ちます。

でも、きっとないときの方が多い。文脈を無視した強引な紹介は印象を悪くします。いえ、そもそも大半の人は大好きなものであっても、このような強引な紹介はしません。

紹介クーポンがあったら

では、紹介クーポンがあったらどうでしょうか。

「このECサイトで売っている茶葉、最高においしいよ!紹介クーポンがあるから渡すよ。一度飲んでみて」

唐突ながら、紹介クーポンという潤滑油が会話を成り立たせています。「通常より安く買える」という特別なインセンティブが作用しているからです。

つまり紹介クーポンは、ファンになってくれたお客さんが、商品を広めようとしてくれたときのサポーターにもなるのです。そして、広めてくれたことへの感謝の現れともいえます。

「ロイヤリティプログラム」アプリ開発中

ファンになってくれたお客さんに、割引クーポンはいるのか、いらないのか。ポイントをためてリワードとの交換は、うれしいのか、うれしくないのか。 

そのようなことを日々、自問自答しながら開発中です。

オーバルギア第1弾アプリは、shopifyアプリとしてリリースする予定です!楽しみにしていてくださいね!