キャンプ場の人手不足解消のための実践的ステップその2
前回はこちらから。
さて、これである程度現状の整理ができたかと思います。ここからは、その業務を、
という質問をしながら、整理していきます。
2. 業務の効率化
ステップ1:業務の効率化
リスト化した業務を見直し、効率化できる業務、不要な業務を見つけ出しましょう。
例えば、繁忙期には共有スペースの清掃頻度を増やすことで、効率的な運営が可能になります。
また、複数の業務を一度にまとめて行うことで、時間を節約できます。
具体例として、以下のような業務効率化を検討します。
電話問い合わせ対応で業務が中断されるのであれば、電話問い合わせを無くし、メールのみでの対応とする
問い合わせ内容を全てQ&AとしてWebサイトに書いておく
清掃業務を集中してまとめて行うことで、時間のロスを防ぐ
受付や売店のクローズ時間を決めておき、集中して対応ができる状況を作る
スタッフのスキルアップ研修を実施し、業務にかかる時間を短縮させる
ブロワーなどの機材を導入し、業務効率を上げる
ステップ2:業務の自動化・デジタル化
業務を自動化することで、人手を節約できます。
例えば、予約管理システムを導入することで、手間がかかる電話対応やメールでのやり取りを減らすことができます。また、デジタル化により、紙の使用量を減らし、環境にも配慮できます。
具体例として、以下のような業務自動化やデジタル化を検討します。
オンライン決済システムの導入で、支払い処理の手間を削減
現金の取り扱いをやめ、電子マネーでの支払い管理とする(スタッフの安心感もUp)
受付の待ち時間中、デジタルサイネージでイベント情報や注意事項を動画やスライドで周知させ、対面での説明を減らす
事前のメール配信などで、注意事項説明の動画を共有しておき、対面での説明を減らす
ステップ3:業務のアウトソーシング
一部の業務を外部業者に委託することで、自社の業務量を減らすことができます。例えば、清掃業務や緊急時の対応を専門業者に依頼することで、スタッフの負担を軽減できます。
また、専門的な知識が必要な業務(例:広告・集客対策)を外部業者に任せることで、効果的な結果が得られることがあります。
具体例として、以下のような業務を外部業者に委託します。ただし、コストとの兼ね合いもあるので、効果的かどうかは、よく予算や売上、空いた時間で何ができる様になるか、を考えて、判断をする必要があります。
清掃の時間が空けば、販促に力を入れられる、なども想定をして、実施して行きましょう。
清掃業務を外部事業者に依頼(シルバー人材派遣センターなど)
イベント企画・運営をイベント会社に委託
SNSやウェブサイトの運営をデジタルマーケティング会社に依頼
場内でできるアクテビティなどを外部事業者に委託
例えば、こんな感じで、前のステップで使用した表にできそうなことを考えていきます。色々な人の意見も聞きながら、ぜひやって見てください。
3. 人手を増やす & 減らさない
業務がある程度整理できたら、必要な人員を改めて想定していきましょう。つまりシフトを組んだ時に、必要なだけの人を集める、というプロセスです。もちろん、”人手を増やすことと”、”一度教育したスタッフを減らさないこと”、という2つのアプローチが大切です。
ステップ1:パートタイムやアルバイトの採用
人手不足を解消するために、パートタイムやアルバイトスタッフの採用を検討しましょう。特に繁忙期やイベント時には、臨時スタッフの活用が効果的です。適切な研修を行い、チームの一員として活躍できるようサポートしましょう。
具体例として、以下のような職種のスタッフを採用してもいいでしょう。もちろん、何でも屋さん、として採用するのも一手です。
受付・チェックイン対応スタッフ
清掃・メンテナンススタッフ
イベント運営
ガイドやインストラクター(アクティビティ担当)
採用の方法は、いろいろあります。
一番お金がかからない方法は、SNSに載せる、Webサイトに載せる、現場にスタッフ募集中という掲示をする、知り合いや地元の人に相談することです。
もし多少予算があるのであれば、アルバイト募集サイトに載せるのも、良いでしょう。
ステップ2:インターンシップやボランティアの活用
インターンシップ生やボランティアスタッフを活用することで、人手不足を解消できます。インターンシップ生は、実務経験を積むことが目的のため、短期間で効果を発揮します。
ボランティアスタッフは、地域貢献や趣味として参加するため、長期間のサポートが期待できます。
具体例として、以下のようなインターンシップやボランティア活動を提供します。
キャンプ場運営に興味を持つ大学生・専門学生向けのインターンシッププログラム
地域住民やキャンプ愛好家を対象としたボランティアスタッフ募集
学生向けの環境保護活動や地域貢献プロジェクトを組み込んだインターンシッププログラム
むしろ、この記事を参考にして、業務改善の実行まで、を責任を持ってやらせるインターンシップ、なども一つの手段かもしれません。
ステップ3:働く環境の改善
スタッフが働きやすい環境を整えることで、人手不足の解消につながります。
キャンプ場に限らず、どの様な職場も、スタッフが楽しく生き生きと働いてもらうことが理想です。人手不足の原因が、スタッフが定着しないこと、の可能性もあり、都度都度採用する労力やコストも、馬鹿になりません。
ぜひ、経営する側として、どうしたら、快適に働いてもらえるか、も重要な点として考えてもらえると、嬉しいです。 また、スタッフ間のコミュニケーションを大切にし、チームワークを向上させることも重要です。
具体例として、以下のような取り組みを行います。
労働時間の短縮やシフト制の導入による柔軟な働き方の提供
福利厚生の充実(社会保険や健康診断、レクリエーションなど)
職場環境の改善(休憩スペースの充実や清潔なトイレ・更衣室の整備)
まとめ
さて、あえてあまり強調をしてこなかったのですが、業務効率化と業務改善は必ず、お金の話が絡みます。外注するにもお金がかかる、システムを入れるのもお金がかかる、人を雇うにもお金がかかる、です。
大切なのは、どの様な時間軸で考えるか、と、浮いた時間でそれ以上稼げる様にできるか、です。
短期的な視点で見てしまうと、コストアップにつながることは、避けたい、この気持ちはよくわかります。でも、一時的にコストが上がっても、最終的にそれ以上の見返りがある、と踏んだら、やるべきではないでしょうか?
その見返りは、もちろん売り上げが上がる、というのも一つですが、スタッフのモチベーションが上がる、というのも一つの良い効果です。
お客様は、スタッフがどの様に働いているか、をよく見ています。楽しそうに働いているスタッフがいるだけで、また来よう、となるものです。
説教くさくなってしまいましたね、失礼いたしました。
ぜひ、この記事の美味しいところだけでも参考にして、まずやり始めてみてください!
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