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キャンプ場の差別化戦略ってどうするの?その2

前回からの続きです!

差別化のシンボル、とり。

4. 基本設備の整備

差別化を行うためには、まず最低限整えるべき設備(インフラ)があります。Wifi、水道、トイレ、シャワー、電源など、基本的な設備を整備することで、お客様が快適に過ごせる環境を提供できます。 これらの設備が整っていなければ、あるいは、整う予定がなければ、どんなに魅力的な差別化要素があったとしても、リピーターになってくれるお客様は限られてしまいます。

最低限必要な設備:

・サイト: テントサイトやオートキャンプサイトを整地し、利用者が快適に過ごせる環境を整備します。
・案内看板: キャンプ場内の各施設や設備の位置がわかりやすいよう、案内表示や看板を設置します。
・水道: 利用者が飲料水や調理用水を利用できるよう、適切な場所に水道を設置します。
・トイレ: 清潔で使いやすいトイレを整備し、利用者の快適さを確保します。予算がなければ仮設から始め、徐々にアップグレードしていくことも大事ですね。
・Wifi: インターネット環境を提供し、利用者が情報を検索したり連絡を取り合ったりできるようにします。昔はなかったものですが、現代では必ず必要です。

あるといい設備:

・シャワー/お風呂施設: 利用者が清潔を保つためのシャワー・お風呂施設を提供します。地域の銭湯などを紹介することも一手ですね。
・電源: スマートフォンの充電やキャンピングカーの利用ができるよう、電源設備を提供します。サイト毎でなくても、どこにいけば充電できる、などは今の時代必須です。
・休憩スペース/共有スペース: 利用者がくつろげる休憩スペースや共有スペースを設け、コミュニケーションが取りやすい環境を整備します。イベントスペースなどとして活用できる場所、と言う考え方でも良いかと思います。
・セキュリティ: 利用者の安全を確保するため、防犯カメラや施錠可能なゲートを配置するなどの対策を整備します。

5. 差別化要素の検討

基本的な設備が整った上で、さらにあなたの施設にとって意味を持つ差別化要素を検討しましょう。
例えば、お客様の視点から分類すると、以下のような要素が考えられます。

体験型アクティビティ:

  • グルメ体験: 地元の食材を活かした料理教室や、キャンプ場内でのBBQイベント、特別なディナー体験などを提供し、利用者に美味しい食事と楽しい食事のひとときを提供します。

  • ワークショップ・教室: ヨガや瞑想、野草教室、写真教室など、さまざまな分野のワークショップや教室を開催し、利用者が新しいスキルや知識を学びながら楽しむことができます。

  • アート&クラフト: アーティストや職人を招いて、彫刻、絵画、陶芸などのアートやクラフト体験を提供し、利用者が創造性を発揮できる場を作ります。

  • エコツアー: ガイド付きの自然探検や野生動物観察、森林浴などのエコツアーを提供し、利用者が自然と触れ合いながら学ぶ機会を作ります。

  • シーズンイベント: 季節ごとのイベントや祭りを開催し、例えば桜の季節には花見キャンプ、夏には花火大会など、季節感を楽しむ独自の体験を提供します。

快適な滞在環境:

  • ペットフレンドリー: ペットと一緒にキャンプが楽しめる施設や、ペット専用の遊び場、ドッグランなどを提供し、ペット連れの利用者に安心して利用できる環境を整えます。

  • グランピング: 快適なベッドや家具が揃ったテントやコテージを提供し、自然を満喫しながらもホテル並みの快適さを享受できるグランピング体験を提供します。ただし、求められているのはホテル並みのサービスであることは、要注意です。

  • こども向け施設: キッズスペースや遊び場、子供向けプログラムを用意し、家族連れの利用者が安心して子供と一緒に楽しめる環境を整えます。

  • 高齢者・障がい者対応: キャンプ場内での移動が容易な設計や、車椅子対応のトイレ、高齢者や障がい者向けのアクティビティなどを提供し、利用者のニーズに寄り添った滞在環境を整えます。この点は、まだあまり業界として考慮されていない分野だと思います。

  • 24時間利用可能な施設: 温泉やシャワー、トイレ、キッチンなど、24時間利用可能な施設を設けることで、利用者がいつでも快適に過ごせる環境を提供します。

コミュニティ・交流:

  • 共有スペース: キャンプ場内に共有スペースやラウンジを設け、利用者がくつろいだり、他の利用者と交流できる場を作ります。1人で過ごされたいお客様には向かないので、ターゲットとする方々をよく考えましょう。

  • 地元コミュニティとの交流: 地元の住民や団体と連携し、地域のイベントや文化を紹介することで、利用者に地元とのつながりや交流の機会を提供します。観光視点で言えば、関係人口をいかに増やすか、と言うことに寄与できると、地域でプッシュしてもらえる場所になるかもしれません。

  • イベント・パーティー: 定期的にイベントやパーティーを開催し、利用者が音楽やダンス、ゲームなどを通じて楽しみながら交流できる場を提供します。フリーマーケットや、コンセプトイベントなども、良いですね。

  • SNS連携: キャンプ場での楽しい思い出をSNSで共有できるよう、ハッシュタグやフォトスポットを設け、利用者同士のつながりやコミュニケーションを促進します。あなたの施設やスタッフのストーリーなどを伝えることに向いています。

まとめ

ここまで、キャンプ場の差別化戦略のポイントを大きく5つ紹介しました。これらをもとに、以下のステップで具体的なアクションに移していきましょう。

  1. ターゲット顧客を特定し、そのニーズや好みを洗い出す

  2. 自分たちのキャンプ場の強み・弱みを明確にする

  3. 競合施設を調査し、差別化できるポイントを見つける

  4. 基本的な設備を整備し、お客様が快適に過ごせる環境を作る

  5. 差別化要素を決め、サービスや施設に取り入れる

キャンプ場の差別化戦略には、様々な要素がありますが、その中でも最も大切なのは、その施設のスタッフだと私は考えています。
設備や景色、アクティビティは確かに魅力的ですが、時間が経つと飽きてしまうこともあります。
しかし、スタッフが優れた接客やサポートを提供することで、利用者は安心感や居心地の良さを感じることができます。これは、他のキャンプ場との差別化に大きく寄与し、リピーターや口コミでの評判を高めることが期待できますし、スタッフの熱意や情熱が伝わると、利用者もそのキャンプ場に愛着を持ち、何度も足を運びたくなるでしょう。
これまで、キャンプ場は受付をしたらあとは放っておいてもらえる、と言う点も魅力の一つだったので、接客などは飲食店やホテルなどと比較すると、優先順位が下がる傾向にありました。
ですので、これからの時代は、あの人がいるから行きたい、などの理由を持ってもらえることは、他のキャンプ場とは一線を画す魅力になり得ると考えています。

この記事が、自分たちのキャンプ場をより魅力的な場所にしていけるきっかけになれば嬉しいです。


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