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今回はぼくなりの読書法を紹介したい。
特に、なかなか読むのに骨が折れる本をいかにぼくが読んでいるのか、詳しく紹介したい。
例えば、心理学や脳科学を解説するような専門的な本や、抽象的なテーマを扱い緻密な議論をする哲学書などを読む場合の読書法をイメージしていただければとよいかと思う。

大きなプロセスは以下の通りだ。

①書評やAmazonレビューを読んで仮説立て
②冒頭と最後を読む
③難易度を変えて複数冊を同時並行で読む
④完璧を目指さない
⑤冒頭と最後を読んで復習する

以後、順に解説する。

①書評やAmazonレビューを読んで仮説立て
専門的な内容だと、全く自分が知らない言葉や思想が色々と出てくることが多い。そうなると訳がわからなくなってしまい、いきなりパニックになってしまう。それを防ぐための一策として、事前に多少の予備知識を頭に入れておくのがよい。web検索により書評を読んでみたり、Amazonレビューのコメントを眺めてみたりすることで、キーワードやテーマ、著者のスタンスなどを簡単に理解しておき、だいたいこんなことが書いてあるのだろうという仮説をもっておくのだ。他の人の書評やレビューは、曲解されたり独自の解釈が入っていることもあるので、だいたいを把握するくらいのスタンスがよい。

②冒頭と最後を読む
本を読み始める際には、冒頭の、はじめに、など導入部分をまず読む。その本がどんなテーマを扱っているのか、どんな構成で主張が展開されるのか、著者の主張は何か、など全体像やメッセージがわかる内容となっている場合が多い。目次も参考になるので併せて読む。そして、最後のまとめや結論を整理している箇所も読む。もし翻訳者がいれば翻訳者のあとがきも読む。こうすることで全体像と基本的なメッセージを把握できるはずだ。

③難易度を変えて複数冊を同時並行で読む
ぼくが難しい本を読むときは同様なテーマの本を2、3冊並行して読むことが多い。この際、難易度は異なるものを選ぶ。入門書や漫画なども含めながら並行して読む。複数冊読むことで、知識の復習にもなるし、一方の本では消化不良になったことも他の本を読んでみると理解できることもある。理解のきっかけを増やし、復習を兼ねて複数冊並行して読む方がよい。

④完璧を目指さない
これが一番大切かもしれない。これまで何も知らなかった素人が、専門家の思考の集大成である専門書を読んでも完璧にわかるはずがない。いきなり全てを理解するなんて不可能だ。全てを一点の曇りもなく理解しようとはせず、大筋わかればよい、後々分かれば良い、といったゆったりとした心構えで臨む方が良い。完璧を目指したり、自分への期待値を上げすぎると挫折してしまうものだ。

⑤冒頭と最後を読んで復習する
本を読み終わったら復習する。②と同様に、はじめに、目次、あとがきを再度読む。全体を通読しているので理解が深まっているはずだ。最初に読んだ時よりも深く理解できる。途中で説明されていた事項を思い出して復習するきっかけにもなる。さらに本を最初かる最後までパラパラめくり、主張やキーワードなどを振り返るとなお良い。

以上が、ぼくなりの難しい本の読み方だ。
ぼくはもともとは新書ですら読むのがしんどかった人間だ。しかし、のらりくらりマイペースに、しかし、ただひたすらに本を読み重ねていくうちに、多少難しい本でもある程度は読みこなせるようになった。ポイントは「完璧を目指さないこと」「のらりくらり続けること」ではないかと思う。
少しでも参考になれば幸いである。

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