以前と変わってない、と思う事を老いという。

前回のnote(https://note.mu/outou_ryo_ko/n/nb600dc725508?creator_urlname=outou_ryo_ko)
でも触れておりますが、日本にはもう4年帰っていません。
4年も離れてると、日本の事だから恐ろしく変わってるだろうなぁ・・・、
と想像しますが、今はネットがあるので、日本の情報はネットを通して
日本に居るかの様に入手出来るし、友人知人との連絡も、しようと思えば
毎日の様に出来るので、気持ちが日本から遠く離れているような気がしないのですが、そう思っているのはどうやら自分だけのようです。

今、日本語を教えている生徒さんの中に、ギリシャ人の女性がいまして、
旦那さんがドイツ人で大使館勤務の方なので、駐在した国は多数。
チュニジアに来るまでは中国にいて、その間に日本に何度も旅行に行った程の親日家なので、ある意味最近の日本の情報は、私よりよく知っている部分もあります。

日本文化は勿論、日本のドラマやJ・POPSが大好きで、
『一番好きな歌手は誰ですか?』と聞いたら
全く聞いた事のないビジュアル系バンドの名前を出され、驚愕した私は某元祖ビジュアル系バンドの元追っかけ・・・。
ちなみに彼女は多分私と同じ年代だと思われます。

そんな彼女とは授業に踏まえ色んな日本の話をするのですが、
日本の交通の話になった時に、
「日本でSuica買いました、とてもベンリですね」となんかそんな話に。
「あ、でも京都とかでは使えないから大変ですよね、icocaを買いましたか?」と聞くと
「Suica、京都や大阪でも使えましたよ、今はどこでも使えます」
と言われ、大驚愕・・・。

日本はやっぱり進化している、という事も勿論ですが、
外国の人に教えられた、と言うのが自分の中では衝撃でした。

そんな彼女に誘われて、ある日、旦那さんも一緒に、チュニジアでは
かなり高級なレベルのホテルのレストランに食事に向かいました。
かなり高級なだけあって、食事は勿論のこと、内装や雰囲気もチュニジアでは相当なレベルのものなのですが、チュニジアは未だ室内喫煙可の国。
味も見栄えも素晴らしいレストランなのに、タバコの煙が充満してるのが
残念すぎる事この上もなし・・・と言った感じでした。

このレストランで食べたクスクス。こんな上品なクスクス見た事ないよ。

通常はこんな感じ、家庭のクスクス。でもコレはコレで大変美味しい。

食事も一通り終え、デザート、という事でティラミスを頼んだら、
出てきたケーキの上に、何か見慣れぬ茶色い物体が乗ってます。
なんだコレ?と触るとソフトビニールで出来た様な、何か丸いボール・・・。

そこで彼女が「あーっ、あべのハルカス!!」と突然叫びました。

何だ一体!?と私と旦那さんがビックリして怪訝そうな顔をしていると、
彼女は自分のスマホを取り出して、探し当てた画像を私に見せました。
そしてそこにあったものは・・・・
彼女があべのハルカスのカフェで食べたケーキの画像が。

参考画像、こんな感じだった。


見るとそのケーキの上にも、同じような見慣れぬ物体が乗っています。

「何ですかコレ?」と訊ねると
「この中にソースが入っていて、スポイドみたいになってるからそれをかけて食べるんですよ」と教えてくれました。

自分の知らない間に日本どうなってんだ・・・と思いましたが、
しかしそれ以上に、日本の最新情報を外国の人に教えてもらうなんて、
と思うと、改めていかに自分が浦島状態をであるかを知り愕然としました。
あと未だ喫煙可のくせに、チュニジアにそんな物がやって来てる事にも
震撼しましたが・・・。

しかしそのフレッシュソースをかけたティラミスのお味は
『うん・・・・別に・・・・わざわざかけなくてもいんじゃね?』
的な感じでした。

日本を長く離れていると、色んな物が無い事はデフォルトになってくるので、後退する事に感覚は慣れていき、何事にも不便を感じなくなるのですが、

文明国出身なのにそんなんでいいんだろうか?
私、次回日本に帰ったら、未開の国の人間の如く立ち往生するんじゃないの?

と密かに不安に思っています。

と言いつつも、帰る予定なんて今のところ全く無いので、
私の未開の国人度は、チュニジアでますます上がって行きそうな毎日です。

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