【自由詩】真冬に髪を切ったのは

長い髪を切った理由を教えないでという前に

聞かないで欲しいと目は口ほどにお喋りで

隣にいたって罠に嵌らない

誰の言葉も嘘つきで例外はないから

髪型を変えても変わらない

瞳は嘘を重ねて面白がるだけで

悪い噂を聞きつけて被害妄想に逃げ込む

背中に追いかける靴音が迫ってきたら

同じ速さで逃げてくから

ふたりの距離は縮まらない