【散文詩】後にも先にも道はない

後にも先にも道は無い
潰えた夢は復活しない
自慢話は砂漠に消えた
自己への執着と醜悪

四分五裂の眼差しを背に受ける
唯一の味方を苦しませる
ふたりの心は妄想と紙一重
修復するのは損得勘定

孤立でさへない
個性でもない
社会との接点も構築できない

口吻の標的は喉笛に
深々と犬歯を喰い込ませ逆側に振切る
誰にも赤黒い液体を止めることはできない