不遜な思考

芯から溢れ出る怒りは純白だ

狂気の白色

染色され悪意が実行に移されることを吃水線で留めおくため

復讐は悪の連鎖を生むだけと

言い聞かせる

希死を逃れる唯一の感情が怒りだ

死にたくなければ誰かに怒気を投げつける

自分勝手なやり方

矛先の方向ですべてが変わる

人を傷つけたくない優しさは

己に向けた殺意で保たれる

命を流れに託す無防備

この連想の先にある存在を

名指すことはできない

消えて失くなりたいのは

此岸からの逃亡ではない

生の淵に立ち逡巡する君

君は何かに似ていないか