園子温「冷たい熱帯魚」
映画の感想です。
劇場で観たのですが、館内の明かりが灯った瞬間「溜め息」が館内を充たしたしました。
「なぜお金を払ってこんなに苦しい思いをしなければならないのか?」
ぼくは溜め息にそんな意味を見いだしていました。
一方で私は感動していました。
職場ではいつものことながら「落ちこぼれ」で人間関係がギクシャクしていました。
そんなとき「冷たい熱帯魚」を観たのです。当時は時間があれば映画館に行くことにしていたので偶々観たと言えます。
園子温監督の作品は「自殺サークル」をビデオで観ていたので「楽しい」映画だとは思っていませんでしたがまさか、ここまでやるか。そんな内容です。
2010年の作品なんですね。10年前も私は「生きずらかったわけです
ぼくにはラストシーンはハッピーエンドだと思って感動していました。
憂うつな心に「強さ」が沸き上がりました。
この映画は前半の「でんでん」の怪演が絶賛されましたが私にはラストシーンが一番心に染みました。
しかしあの「溜め息」が出たことを考えるとハッピーではないのかもしれません。
でも、ぼくはラストシーンから活力を貰いました。
兎に角、人が沢山死んで暴力とインターコースが溢れています。
映画のモチーフは「生きる」だと思っています。
賛同してくれる人はいないかもしれませんが。