ぼくにとっては略奪者

君の視線が探すのは

ぼくではなかった

分かっていたけど

そんな瞳で誰かを見るのは

ぼくのこころを妬き殺す

あと一歩のところで掴み取れたぼくの夢

あっという間に奪いさる

明暗は明白で

勝ち目はなかったと

慰めなのか嫌がらせなのか

肩を叩く人たち

納得させようと

自虐的に自分を落とす

空は殺意に似た雲ひとつない快晴

思わせぶりなことばは

空っぽな空気の振動

遠吠えできるほどの意地もない

プライドごとすべてを

奪われて

こころの一文無しは

身の程知らずの恥を知る