【散文詩】弔鐘は灰燼に

暇つぶしの欠伸を呑み込む

走馬灯に重なり着地して

食道を逆流し吐き出す心根は

どす黒い脳漿と吸収されたまねき猫

目が眩む前頭葉の悪知恵に報復する理由は

追い込んだ人々へ放たれた椰子の実

果たせず遺した思念は重力に逆らって

祈りを込めた表層に弔鐘が鳴り響く