記憶のダイアローグ

【日日是考日 2020/10/22 #010

昨日からちょっと気に掛かっていた、
自己の時間は外材化しうるか?
というテーマについて実験を試みようとして、
過去の自分を現在にお招きしようと思い至り、
去年の今頃は何をしていたか?何を考えていたか?思い出そうとしたのだが、
どうにもこちらに近付いて来ない。
不審者には付いていかないよう、よく教育されているらしい。
まあ、自分に瓜二つの存在なのだから、不審極まりなく、警戒心を抱かれるのも仕方ない。

1年前辺りのLINE、メール、メモなどを漁って、
漸く朧げな記憶が輪郭を帯びてきた。

丁度、精神科医に通い始める直前で、積極的に鬱に沈み、
結構な後ろめたさを抱えて引き篭もっていた頃だと思われる。

そう気付くと、大分その頃より明るく居られているような気がする。
ある種、コロナのお陰かもしれない。

まあ、そんなこんなで実験に戻って、
1年前の自分を思い出していたのだが、
現在から過去を振り返ろうという時の感覚としては、
それを対象化しているような感じである。
なんとなく、写真を眺めている時の感傷みたいな。

かといって、過去の自分が現在の自分に内在していないか?というと言うと、そうでもないような気もする。
過去の自分に対して、ありのままの事実を見ているというよりか、現在の解釈を見ているという方が適切かなぁ、と感じる。

とはいえ、それは過去の対象すべてに適合することかもしれぬので、だからといってそれが客体であると言い切ることは出来ない。

もし、過去の自分への追憶が客体に対する追憶として捉えられるならば、
現在の自分は過去の集積だと言えよう。

取り敢えず、分かったことといえば、
過去の自分と現在の自分との間にコミュニケーションは成立しない、ということくらいだろうか。
当然、一方通行の台詞は聴こえてくるのだが、
こちらからは現在において内省することしか出来ない。

ついぞ面倒になって考えることを放棄している。
1年前の自分の方がこういう問題に対して真摯だった気がする。

明日、論文等にもあったてみよー。

今日はthe wの準決勝だったらしい。
楽しみでおじゃる。

PS1年後の自分へ
今日はちゃんと記録を残して、振り返りやすいようにしておいたので、
こいつと対話してやってくだせえ。

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