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小さくても見やすい温湿度計

こんにちは。
oun Lab. シミズタカユキです。

最近めっきり秋めいてきましたね。
暑さにめっぽう弱い僕としては過ごしやすい季節がやってきました。
とは言え、朝晩の冷え込みが厳しいので体調管理には気を付けたいところ。
そこで今回はTANITAのデジタル温湿度計TT-585をご紹介します。

1. 意匠

直径75mm、厚さ28mmと小ぶりな円筒形状の温湿度計ですが、前面フレーム(ベゼル)は15mmと太めに設計されており、モノとしての存在感を残しながらもミニマルなデジタル表示のおかげで部屋に置いていて心地良い意匠に仕上げられています。
また、液晶画面とフレームがツライチになっている所にもこだわりが感じられます。

設定ボタンやセンサー類は全て背面にレイアウトされており、部屋に置いた時点で機械的な匂いが一切消えてしまいます。

更に、本製品のこだわりは筐体だけにとどまりません。
デジタル表示部のレイアウトにもデザイナーの工夫が行き届いています。
表示内容は時間(時分/12H or 24H)・温度(0.1℃単位)・湿度(%単位及び快適レベル3段階)の3つで、直径45mmの液晶画面に収まるように調整しつつ、視認性を損なわないように快適レベルの表示には(カラカラ/カイテキ/ジメジメ)といったオノマトペが採用されています。

2. 機能

温湿度計としての機能としては温度の測定精度が±2.0℃、湿度の測定精度が±5%と、価格帯から見ると一般的なスペックかと思います。
(TANITAブランドという安心感もあります)

この製品の最大の特徴として、テーブルなどに置いた際に視認性を高めるために円筒形の筐体の底面を一部切り欠くことで15°の傾斜がつくように設計されています。
また、背面にはマグネットが配置されているので、冷蔵庫などに貼り付けられる2way仕様となっています。

左:平置き時 / 右:マグネット貼り時

3. 使い勝手

温湿度計としての機能は必要最低限に留められた製品ですので、室内の温湿度をサッと確認する用途としてはベストな選択肢かと思います。

また、電池のカバーは底面の切り欠き部分に開閉構造がレイアウトされていて、一般的なツメを押し開けるようなカバーと違って指の腹で開閉可能なので、ネイルをしている方にも嬉しい配慮がなされています。

4. コスパ

公式サイトでの定価は¥2,200(3年保証あり)ですが、amazonだと千円台で買えてしまいます。
お手頃価格なのでリビングやキッチン、寝室用など複数購入するのにももってこいではないでしょうか。

5. oun view

シンプルで可愛らしいフォルムに注目されがちな本製品ですが、小さな筐体にあえてフレームに存在感を持たせた事と、それに伴って表示領域が狭まってもオノマトペを採用したグラフィックの工夫によってしっかりとした視認性を両立させている点が秀逸と言えます。

カラーも5色展開と部屋のテイストに合わせて選ぶことができるので、この記事を書きながら思わず追加でポチってしまいそうになっています。

6. まとめ

ライトユーザー向け製品として機能は必要最低限に抑え、意匠面でも親しみを感じられるようなカタチにまとめられたことで、思わず欲しいと思わせるデザイナーの手腕に感嘆させられっぱなしですが、この製品をキッカケにTANITAブランド自体にもより親しみを覚えました。

同じプロダクトデザイナーとしては製品単体だけでなく、ブランドのイメージにも影響を与えるようなプロダクトをデザインされたデザイナーに対し素直に尊敬の念を抱くと共に、少しだけ嫉妬してしまうような素晴らしい製品だと思います。

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