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プロの小説家になれる人、なれない人

始めに―今回の記事を書こうと思った背景―

ここ一年くらい、色々な物書きさんを見ていますが、うっすらと「ああ、こういう人はプロになれるだろうなあ」とか「この人はこのままだとプロにはなれないだろうなあ」とか、そういうものが見えてきたような気がします。

既に、一度デビューしたおーみですので、その立場から物を言うと角は立つとは思いますが、しかし、親愛なる知り合いの物書きさんとかで「ああ……駄目だよ、そのムーブは……」とハラハラさせられる人達もいるので、ちょっと筆をとりました。

何かの形で届けばいいな……(これまた直接言うと角が立つので、noteに書くわけですが)。

プロになれる人

さて、「こういう人はプロになれるだろうなあ」「プロになった人は、こういうことを守っていたから、プロになれたんだろうなあ」と感じる人ですが、今までの経験(知り合いのプロデビューした人達を見ての経験)から行くと、以下のような人達が挙げられます。

・とにかくひたすら書く人
これは、強い。四の五の言わずに、書き続ける人。十万字クラスの長編を何作も生み出す人。そういった人達は、しっかり結果を出しているように思います。ただし、これには罠があって、ただ書けばいいというものではないので、注意。

・ビジョンがしっかり定まっている人
同じ書くのでも、「書き続ければそのうち賞を取れるだろ!」という姿勢で書くのと、「賞を取るためにはどういう作品を書くべきか」という姿勢で書くのとでは、出来上がる作品の解像度に雲泥の差が出ます。もちろん後者の人のほうが、賞を取れる確率が上がるのは間違いなしでしょう。

・人の教えを貪欲に聞く人
これは、イエスマンでいろというわけではなくて、自分としてはその教えは合わないなあ、と感じつつも、しかし僅かでも相手の言うことに理があるかもしれない……と貪欲に教えられたことのポイントを拾い上げようとする人は、強いです。スポンジのように様々な手法を吸収していくので、他の人と比べて使える武器が格段に多くなるのです。

プロになれない人

逆に、「この人はこのままだとプロにはなれないだろうなあ」「こういうことをしているからプロになれてないんだろうなあ」と思う人は、以下の通りです。

・書かない人
そりゃそうだ、って感じですね。理由が何であろうと、書かない人。「いまはインプット期間だから」「本業が忙しいから」「メンタルをやってしまって」色んな言い訳はあると思いますが、一日書かなければ、その分、作品の完成も一日遅れます。これはフォローしようのない、紛れもない事実です。同情すべき事情がある人がいるのもよくわかります。私も、筆が止まったことがありますから。でも、その間は、まったく作品が出来ない。そうなれば、勝負することも出来なくなるわけです。

・ビジョンが定まっていない人
さっきも書きましたが、「書き続ければそのうち賞を取れるだろ!」で、ただ書きたいものを書き続けているだけの人は、申し訳ないけど厳しいな、と思います。(仮に、運良く賞を取れたとしても、その後の商業で活動していくのに当たっては、相当苦労することと思います)
時たま、本当に、何の気なしに書いたものが賞を取る、という作家もいます。けれども、それは偶然、書いたものがコンテストの趣旨と合致していただけの話で、大概の場合は何の狙いも無しにがむしゃらに文字数を重ねたところで、かすりもしないのが関の山です。書くからには、しっかりと研究を重ねて、狙いを定めることが必要です。

・人に教えられたことをとにかく否定する人
まあ、明らかに間違ったことを教えられた、とかならともかく、基本的に創作論は人の数だけありますので、誰が間違っていて、誰が正しいとか、そういうのは言いにくい面はあります。もちろん、商業経験のある人の言うことは、解像度高い分、有益な話が多いですが。謙虚な気持ちで受け止めて、何か一つでも学び取ろう、という意思が薄いと、その分成長は止まってしまいがちです。

ちなみに性格の良し悪しは関係ない

ここは、創作をやる上で気を付けないといけないところです。

性格の良し悪しは、作品の出来、不出来とまったく関係ないです。

ハッキリ言って、「こんなクソ野郎がこんなにも多くの人々を感動させる小説を書くなんて」と思うことは山ほどあります。ええ、本当に。具体例はもちろん出せませんが。

それは、プロを目指す上でも同じで、結果が出ないからと言って、自分を責めてはいけないです。「自分がどうしようもないクソ野郎だから作品もクソみたいな出来で、プロデビューできないのか」と考えたくなる気持ちはわかりますけど、まずは、先ほど書いた内容を読み返していただいて、自分は何か間違った行動を取っていないか、そのことをよく振り返ってみたほうがいいです。

まとめ

プロになりたいんじゃ! という人は、まず以下のことを自問自答してみるといいです。

・ひたすら書き続けているか?
・ビジョンは明確か?
・人の教えに対して貪欲か?

もちろん、これらを守っていれば必ずプロになれる、というわけではありません。でも、守っていれば、夢を叶える確率は上がってきます。それに加えて、作品の完成度や面白さを高めたり、読者選考のある賞だったらファンをどうやって増やすかを模索したり、そういった数々の工夫をしていくことで、よりプロになれる可能性は高まっていくことでしょう。

以上、おーみが思う、プロの小説家になれる人、なれない人の特徴でした。

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逢巳

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