Don’t sing in the rain.


かみさまはひっくりかえって
窓辺にぶらさがっている
大抵の祈りはあとがきで
結末を決めたひとが書いている
きみは長靴を買ったんだね
わたしの傘はこわれたけれど


ながい真昼
風もないのにカーテンがゆれる


太陽を拒んだひとがころされる
日焼けした推理小説の一節が降る
きみの長靴が明朝体を踏み荒らして
犯人はわからなくなってしまった
仕方がないので
タイトルを決めたときの作者のひとみに
ひろがった波紋を想像して
ただ眠ろうとおもう
だって外は明るくないのだし
明るくたって眠るだけの
自由がわたしにはあるのだし
犯人を知らないままねむるだけの
じゆうが



drizzle


drizzle


鼓動みたいな雨







生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。