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無名のアーティストが生き残り活動しつづけるために考えること

「応援される人になれ」なんて言われる時代になりましたね。

キングコングの西野さんが、Voicyで「無料のおかげで実力差がはっきりした」というコメントをしてましたね。
短くまとめると、みんな無料でさわりを試し、おもしろいものにはお金を出すけど、おもしろくないものにはお金も時間も出さないっていう完全実力社会になったよっていう話でした。

なるほどそのとおりだなーって思うのですが、誰でも最初は「初心者」だったわけで、そしたら初心者の間は絶対食べてはいけなくて、自力で食べられるまでスキルアップしないといけない時代なのか、、って考えちゃうんですね。

初期段階で贅沢はできなくても、とりあえずギリ生活できるところが担保されてたら、何歳になっても新しいチャレンジしやすいなーって思いませんか?

アーティストだけではないと思いますが、ミュージシャンだったりアクターだったり、個人で活動しながら生きていく場合、一度土俵に立ったら相手が初心者かキャリア30年かは関係ありません。

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アーティストのOuma(オーマ)がよく参加している海外のアーティスト・イン・レジデンスで出会ったアーティストさんに、キャリア30年のアーティストさんがいます。

いつも助成金つきのめっちゃ条件がいい海外レジデンスに参加しまくっているので、本当にすごいなぁって思うのですが、彼女に言わせると「もう30年もやってるのよ。いつも楽だったわけじゃないわ。あなたなんてまだ始めて数年でしょ」ってことらしいです。

確かに、自分がこのままずっとアートをやっていた場合、一年目のアーティストとも戦いながら、活躍し続けたいって思うよなーって。

ただ、もしも新しいことを始めて5年くらい全くお金にならないとしたら(生活できる=お金を稼ぐではないと思ってますが、とりまそこは放置)、誰も新しいことにチャレンジできないんじゃないかなと。

そこで必要なのは「応援される人になる」です。

でも、どうしたら「応援される人」になれるのか?

好きなものを応援し、好きなものに守られる

ふだんからやっておくことはこれじゃないかなーと。好きなものをちゃんと応援しておくということ。

その人が本当にそれが好きかどうかは、それを好きな人にとってはすぐに分かるので、自分が本当に好きなものを好きということが大事です。

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ポイントは、自分が今メインに活動しているところ以外のところも応援すること。
元獣医だったOuma(オーマ)は現在、本業が現代アートですが、アート業界でアートをやっても普通すぎて目立ちません。アートが好きでアートをやってる人はたくさんいるからです。

特にあとからアートを始めた場合には、スキルも認知度もなにも追いついていないので、アート業界の人は誰も味方してくれません。(彼らはもっとすごい人をいっぱい見ているので、そこと比較されてしまいます)

しかし、医療業界ならどうでしょう。
もとが獣医で医療をテーマにしたアートをやっていた場合、医療業界の人にとっては珍しい存在なので、気になってもらいやすくなります。

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実際、自分も医療関連のマンガとかとても好きなんですね。医療業種だったからこそ、「医療」が関わってるとつい気になってしまう。

逆も同じで、医療業種の人たちからも「えっ? 獣医だったんだ」と気にしてもらえやすくなります。また、医療業界の人はアートの専門家ではないので、初期の作品でも「がんばってるねー」っていう感じで見てもらいやすい、かつ通常のアートの視点じゃない目線で見てくれたりします。

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こちらは初個展の作品ですが、絵的には決してうまくないです。でも、細胞内をテーマにしてたので、細胞病理医という顕微鏡でがん細胞の診断をする先生たちは「肥満細胞腫っぽい」みたいな感じで楽しんでくれました。

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好きなものをちゃんと応援しておくと、その業界の人たちには存在を気づいてもらいやすくなります。

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というのも、その業界の中ではレアな存在だからですね。

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余談ですが、科学者から現代アートをやるケースはけっこういます。医者から現代アーティストだと有名どころはマシュー・バーニー。獣医から現代アーティストは今のところOumaだけです、やったね(*´▽`*)

ポイントとしては、個人だけではなく「個人とその人が活躍する業界」を応援するということ。Oumaは現代アーティストとしてはエルネスト・ネトさんがとても好きですが、ネトさんだけを応援するのではなく、合わせて現代アート業界を応援する。

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理由としては、ネトさんはすでに世界的に有名なので、応援する人が多いってこともありますが、有名な人たちが考えるのは「業界の発展や維持」なんですね。後進に貢献したいという思いがある。同時にOumaが頑張って業界全体を応援した時、それがネトさんにも返ってきます。

今、やりたいことがはっきりしなかったり、やりたいことがあるけど、まだ上手にできなかったりする場合には、上達を目指してがんばるのと同時に、「自分の好きなものをちゃんと応援しておく」というのもとてもアリです。

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その人がそれを本当に好きかどうかは、好きな人にはちゃんと分かります。

だから、「有名だから近づいておこう」とかではなく、「好き」に正直に

人は意外と他の人の応援をしないんですよ。でもたぶん、これからはもっと応援し合う世の中になる。ってことは、みんなが積極的に応援しないうちから応援しておくと、自分の好きな業界の人たちに気づいてもらいやすいし、なんかの時に自分が応援してもらいやすくなるんじゃないかなーと。

「好きに正直に」

そういう時代じゃないかなと思ってます。

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