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黄金比から計算するマンガ1話分の一番盛り上がりがくるページ数の考え方

私は現代アーティストをやっているんですが、友達に現代音楽の作曲家をやっている人がいます。私自身も美大を出たわけではなく独学で現代アートを学んできたんですが、その友達も独学者なんですね。

でもけっこうすごい子で、いくつかの作曲賞のファイナリストに選ばれたことがあり、日本でも「武満徹作曲賞」のファイナリストに選ばれていました。一般的には知られてないですよね。

東洋と西洋の音楽構造の違いとかを教えてくれて、とてもおもしろかったんですが、友達の作曲法も興味深かったんです。

かなり数学的に作曲している子だったんですが「黄金比」を使って曲の流れを計算していたんです。全体を考えて、黄金比の位置に曲のピークがくるように持ってきていると。「黄金比ってデザインの話かと思ってたよ、、!」って言ったら「いやいや、なんでもいけるよー」っていうのが友達の意見でした。

これを参考に、読みきりマンガのピーク位置を考えてみます。

読みきりマンガのページ数ってだいたい31、41、65かなと思うんですが、それぞれ黄金比的ピーク位置を計算するとこんな感じです。

31ページ→19ページがピーク
45ページ→28ページがピーク
65ページ→40ページがピーク(ファイアパンチの連載1話目が65p)

計算はこのサイトで簡単にできるのでぜひ、マンガのページ数以外にも使ってみてください。

ファイアパンチを1ページずつ見てみたのですが、一番燃えまくっているピーク位置が31~49ページなので、この比率の位置にきてましたね。

黄金比ピークの40ページは、全身が燃えながら家族のことを回想するシーン。

テーマ的に一番大きなこちらのシーンは42ページでした。

ファイアパンチはこちらから1話無料で読めるのでぜひどうぞ。

ちなみに、ジャンププラスでもう一つ好きな『地極楽』というマンガも連載第1話が65ページなんですが、主人公の内面の秘密が明かされるのが36ページ。黄金比ピークの40ページは主人公による自分の気持ちの否定。

だいたい48ページくらいまでこの心理描写と戦闘が行われている感じ。

どちらもだいたい黄金比位置なんですが、意識してつくってるというより、1話分にドラマを持たせる場合、だいたいちょっと後半くらいに山場がくるようになっちゃうものなのかもしれませんね。

ミステリードラマとか思い返してみると、だいたいこのくらいの位置に「謎解き」シーンが入る気がしませんか?

「起承転結」で言うと、転の位置が黄金比のピーク。

イラスト7 2

最初に4分割してページ割を決め、ページの上にシーンを配置するように作っていくと、マンガ原作のシナリオとしては作りやすいのかもしれないなと考えましたよ、というお話でした。

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イラスト7 4

Clipstudio for iPhoneも練習中です。
下向いて描いてるとすぐに首が痛くなるねぇ。

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