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現代アートのコンセプトは「公式」を意識しながらつくる

現代アートっていうのはもちろん、作品が一番大事なわけなんですが、そもそも作品をつくるには「どんなものをつくりたいか」がないといけない。っていうか、つくらなくてもいい作品を自主的につくっている以上、つくりたい何かが必ずアーティストにはあります。それがコンセプトなんですが、今日はコンセプトの考え方を考えてみました(笑)。

コンセプトは公式を意識してつくる

獣医から現代アートに転向して勉強していくうちに、なるほどなーって思った点として「現代アートが非常に科学っぽい」ところがあります。先人の知識を生かして次のものを発明していくっていうところが、まさに科学の進歩と同じで、ニュートンは「自分は巨人の肩に乗っていただけ」みたいな言葉を遺していますね。科学だと考えた時に、自分のコンセプトが「公式」として使えそうか、を意識すると自分のコンセプトを客観的に見返しやすいかなと考えました。

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たとえばレディメイドっていう公式があります。すると、他者の作品を見た時も自分が作品を作る時も、公式「レディメイド」を使っているかどうかは客観的に分かりやすいですよね。

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公式が分かりやすいと、他者が公式を使った派生をつくりやすいんですよね。同時に、つくった人が気づかなくても見る人が「あーこれはあの公式が混ざってそ」と感じる場合もあります。この公式の「通り名」みたいなのはたぶん、最終的に批評家とかがつけるんでしょうが、アーティストとして私はあんまりそこを待つ気はなくて、批評家さんとかキュレーターさんとかに会う時には、最初のキーワードとして自分なりの一言公式を言えると非常に伝わりやすいかなと思っています。というか、こうやって一言公式がつくれる状態にあるということは、自分の作品をけっこう理解してるってことなんですよね。これがあると、それが凡庸かどうかも他者と比較しやすい。
ちなみにOuma的公式はしばらく「集合生命」だったんですが、最近は「医療のオープンソース化(オープンソース化された医療)」というのがよりやりたいことに近く、自分の作品の目指すところの本質をついているかなと思っています。これもつくり続けていくうちに作品とともに変わります。

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山口周さんの著作『ニュータイプの時代』に現代は「問題が希少化してる時代」という話がありましたが、アートの公式は発展性のある「問い」の性質が強いです。つまり「既製品(レディメイド)がアートってどゆことー!?」って感じです。他者の公式を用いていく場合には、その「どゆこと」に自分なりに答えをもちつつ「引用」していく。

「引用」なので、自分がなぜその公式を自作に引用する必要があるのか、を分かってないと公式利用ができないですよね。そんなわけで、「公式」意識をもつと、自作のブラッシュアップも他者作品の引用もしやすいんじゃないか、というおはなしでした^^。

さらに考えたことはこちら。

その他のアート関連情報はこちらから。

▼現代アーティストになりたい人のための~初心者の第一歩から海外展開まで役立ち記事まとめ
https://mijin-co.me/art_article_matome/

▼Ouma作品はここから見られます。
https://oumavet.com/artwork.php

▼作品はこちらからご購入いただけます!
https://ec.tagboat.com/eccube_jp/html/products/list.php?author_id=100354&tngs_flg=0

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