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2月の木曜日「ちがうばしょ」

 ついに(?)、海外ドラマ『ブレイキングバッド』を観始めた。ずっとずっと気にはなっていたのだけれど、続き物って見始めると止まらなくなってしまうので、ある程度まとまった量が既にある作品だと、どうしても腰が引けてしまう。でもある人曰く、『この世のドラマの中で一番面白いといっても過言でない』らしいので、意を決して観始めた。まだシーズン1の途中だけれど、いまのところ、まぁ結構面白い。これからどうなっていくのか、なるべくネタバレに注意しながら観ていこう。

 そんな話はさておき、日曜日には娘とお出かけした。いつもどおり、ドンブラザーズが終わった段階で身支度をして、一番近い公園へ。一通りブランコで遊んだあと、もう一つの大き公園に行くのかと思いきや、この日はいつもとは違う方の道へ行ってみたいという。近所とはいえ、用事のない場所というか方向へ行ったことはないので、僕も好奇心が湧き、手を繋いで歩いた。とはいえ、あまりあさっての方向へ行っても仕方がないので、ある程度行ったところで、駅前の方へと方向転換する。途中、団地の敷地を抜けるように通っている道があったので、そちらへ行くことに。すると、広場へ行き着いた。広場というか、公園と広場の中間のような。四方を団地の建物に囲まれていて、ちょっとした隠しダンジョン的な、そんな公園だった。住民なのか、何組か親子連れが遊んでいて、娘も初めての遊具に目を輝かさせていた。

 一通り遊んだあと、見慣れぬ場所で急に不安になったのか、娘が「もういこう、いつものこうえん」と神妙な面持ちで言うので、また手を繋いで歩いた。僕自身、どちらかというと方向音痴気味なのだけれど、流石に家の近所なので、最低限の土地勘みたいなものはあり、多分こっちだろうと歩いて行く。娘は「ねぇ、ここどこ?」と不安そうだったけれど、そうこうしているうちに、いつも通る道に出た。

 もうひとつの大きな公園に向かう。途中にあるドラッグストアの前にガチャガチャがあって、また娘がやりたいと言う。この日は以前に僕が買ってあげたプッシュポップのバッグにお年玉を少し入れてきたので、自分のお金でやりたいという。自分のお金を使うというのも経験なので、「でも一回だけだよ?」と言い、やることに。いくつか種類があって、どれをやるのかな、なんて見ていたのだけれど、なぜか薬箱のミニチュアのやつをやりだす。隣にある、アンパンマンとかハローキティやドラえもんには目もくれず、一回二百円のガチャを回すと、案の定、お薬箱のミニチュアが出てきた。

 よかったね、と言い、行こうとすると、娘は不服そうで、中身も欲しいという。このシリーズは箱と中身がそれぞれ別になっているので、箱と中身を揃えたければ二回やらなくてはならないみたいだ。そう説明すると、もう一回やる! というので、確かに空箱だけ持っていてもつまらないよな、と思い、もう一回やる。すると、また箱が出てきた。悔しがる娘。しかし、もう百円玉がない。あいにく僕もお札しか持っていなかったので、「レジの人に、ガチャガチャしたいから両替してもらえませんか、って聞いてきてごらん」と千円札を手渡すと、意を決した表情(カオ)をして、向かっていった。

 三回目でようやく、中身のやつが出てきて、とても満足そうだった。そんなこんなで、大きい方の公園に行くと、広場にクレープ屋さんのフードトラックが来ていたので、二人で買って食べた。クレープなんて食べるのは何年振りだろう。まだ風は少し冷たかったけれど、日差しは暖かかったので、結構気持ちよかった。

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