足手纏いのチューバ男子
高2の夏、私がパートリーダーをしている低音パートに足手纏いのチューバ男子が入部した。
パート練習のみならず、全体合奏で彼がツーテンポ以上の遅れで演奏が滅茶苦茶にされたことを機に、
カス扱いにして本人だけでなく、私までイジられた。
彼の第一印象は暗くて愚鈍で、典型的な #いじめ られっ子タイプであり、心から音楽を楽しんでいる様子はなく、パートリーダーであった私だけではやり切れなく、他のパートの仲間にフォローされてしまったことから、
パートリーダーの責任を感じてしまったのと同様、リーダーらしく人を統率する仕事に向いていなかったことを痛感する。
足手纏いの彼は、
芸術授業科目が音楽を選択しており、受け身形で意思がないまま同じクラスメイトにひきづられて入部したのだろうと考えられるのは勿論、家族の命令で合宿や定期演奏会の練習に出させてもらえなかったことから、「音楽」に不向きであった残念な面があった。
創立初の定期演奏会を成功させようという私達部員の思いは虚しく、
私を差し抜いた形でテナーサックスの友達が買って出て、在籍中になかったバリトンサックスを購入して、彼の穴を埋めた事態となり支柱となる事態となった。
#ユーフォニアム はチューバとリズムが同じ部分があると思われがちだが、トロンボーンとテナーサックスと絡む部分があるので面倒見切れず、
親と縁を切る覚悟がない弱さが露呈された彼に退部勧告したものの、彼同様、出生からは勿論、彼同様その後の不本意な進路問題や家庭方針に負けてしまった反論ができない意思が弱い部分に共感できる。
部活は音楽の成績が良い部分を活かして自らの意思で入部し、足手纏いにならずに済んだ反面、不本意な形で両親の命令で仕方なくやっている私としては、
意思がないままとりあえず怒られないようにやって失敗する等のマイナス面が出てしまうのなら、誘ってくれたクラスメイトの顔色を伺うままに入部しない方がお互いの幸せになったのではないのか。
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只今失業中で高齢家族に合わせた生活を強いられており、取材する時間と費用がない状態で2時間という短時間で執筆しなければならない厳しい状況です。 主たるジャンルはいじめ、ハラスメント等の労働・社会問題を過去の回想を基にして執筆しております。