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幸福感とは?

 「生まれてから一度も幸福感を感じたことがない」と訴えるひとは、結構多いらしい。特に若い世代に多く存在している模様。私は今までよほど辛いことがあったのかと憂慮しています。


 きっと「生まれてからずっと景気が悪いからなのでは」とかそんな分析では済まない問題でしょう。景気が良い時代に生まれた人であっても、バブルで人生狂った人もたくさんおられますしね。好景気でも不景気でもしんどいはしんどい。


 これって全く別のしんどさではないか。比較できない問題なので、解決が難しくどう声をかけたらいいのかも分からないはず。では幸福感を感じない人は不幸なのか、というといやなんか違う気もする。これからの人生で良い事が沢山あるかもしれない。他人を勝手に不幸だと決めつけるのも、おこがましいよね。


 特に幸福感も絶望感もあまり感じていない。ひょっとしたら常にニュートラルな状態で安定している。もしくは常に自分自身に上手くブレーキを掛けられているとしたら大人な人。では幸福感を感じやすい人は、果たして幸せなんだろうか?


 それもどうでしょう。幸福感を感じるという事は、辛いこともそれなりに経験しているから、初めて得られるもの。幸福と不幸は対になっていて、どちらか一方だけを嚙み締めるという事はいささか無理な気もする。


 酸いも甘いも目一杯両方経験する人生か、それともどちらもあまり感じない人生。どちらがいいのだろう?おっと忘れていた。本当に文字通り波のない平坦な人生を歩めている人もいます。是非とも私はここに行きつきたいと思っているけどなかなかねぇ。


 ある日かかりつけの歯医者で患者さんが「先生私口が臭いような気がするんです」と相談しているのにでくわしました。「そんなことない臭くない。個人差があるから」「いやでも私」「そんなことない」の応酬がしばらく続き、わたしは人知れずにやり。


 「そんなことない」と言ってくれるかかりつけ医がいてくれる患者さんはきっと幸せ。偶然ここにいあわせた私も幸せ。安堵したのもつかの間、私の歯石を取る時には「口が汚れているこれじゃキスが出来ないよ」と謎の辛口。先生のさっきまでの優しさはどこへやら。


 


 


 

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