見出し画像

文章も小さじ1つで

 「料理を何度も作っていく内に、ここというピンポイントに行きつく」ある料理研究家の方が、新作レシピ開発中に語られていた印象深い言葉です。何十回も作って、分量もその都度きっちり記録してとにかく地道な作業の繰り返し。良いところまで行っても、微調整が続きます。


 長い時間をかけて、とっておきレシピの完成。この流れを見た時、創作って根底には同じ考えが流れているのでは。とても感慨深い気持ちになって、料理も陶芸も文章も地味な作業の繰り返し。理系的な仕事だってきっとそう。実験や発明も、同じなんだ。妙に安心した覚えがあります。


 自分自身を鑑みても、やはり同じことがいえる。文章をかくテーマをきまることは料理に例えるならば、献立決めるとか材料の買い出し。文章の組み立てを考えることは、パン生地を発酵させる作業に近い。おいそれとすぐには出来ない。それなりの時間も必要。じっくり熟成させていく感覚でしょうか。


 起承転結を考えオチを付ける作業は、調味料やスパイスの掛け合わせ。それから味見の作業に近い。一番繊細な神経を使うところ。でもここで手を抜いては、今までの苦労が台無しに・・・。


 とまぁあてはめしたものの、これで合ってるかどうか、あくまで個人の主観です。私は誰かに読んでもらえることを励みに日々研鑽している。料理はおいしいって言ってもらえることが一番嬉しいのではないかな。


 どちらも相手がある事なので、思うようにいかないことばかり。落ち込むこともありますが、何かを作る届けるって達成感もあります。上手くいかない時は、また書き直したり、書き方を変えるなどやりようはいくらでもあるのだから。


  時にエッジが利きすぎた文章は、まるでとがった味の料理のよう。辛口な論調はスパイシーなカレーかな?自らの文章も、ここはもうちょっと変えた方が良いかもしれない。反省したり、手直ししたりの繰り返しです。

 微調整が一番難しい。ほんのわずかなところで、出来上がりも大きく変わってしまう。さじ加減がうまく出来るようになれば、もっといい文章が書けるようになるのになぁ。料理も文章も経験と反復は大事。

 追記  いつかは誰かにきづきをもたらすような良い文章が書けていたらいいのですが・・・。そんな美文は簡単に書けませんね。


 


もしサポートして頂けたら嬉しいです。一生懸命頑張ります。宜しくお願い致します。