旅館でゆつらっと
「今度いつ来る?」「今日は仕事?」朝食をとる時に、食堂で自然と交わされる会話の数々。あまりにざっくばらんで親戚の家にいる感じ。今まで泊まったことのない宿泊施設。でもそれが良いんです。寝泊まりする所で、ぴんと気を張っていたくないでしょ。
いい感じのゆる感。寛ぐというのは、本来こういう事なのかも。常連さんとスタッフさんの会話を聞いていたら、「ご飯で良い?」と私にも気配りして下さった。
ザ・日本の朝食をいただきながら、この場を離れるのが名残惜しい。いつこれるだろうかなどとずっと考えていました。ホテルじゃない宿を必死に探して、ようやく行き着いた場所。
金額が安いというのも選んだポイントではあった。でもそれ以上に宿で働いている方々の姿が印象に残ります。初めての利用でも、すっと自然に馴染めるこの空間。ビジネス旅館も良い。
和室もあり、洋風の部屋もどちらも選べたのもいい。そして長期滞在される方もいらっしゃるよう。なんだかわかる気がする。ここ起点に旅行計画を立てたくなるその気持ち。
ここをひとつ東海地方の定宿にしましょうか。ちょうど10月にも1泊したいと思っていたところ。もう既に待ち遠しいような気分。今度は洋風のお部屋に泊まってみようか。気が早いけれど、ぼんやりそんな事も考えます。
ここの旅館のよさはきっと写真で表現できない。あえて写真も撮りませんでした。おそらく泊まらなければ分からない。映えとかそういうものとは、対極にいる存在。だからいいんじゃないでしょうか。そこでのみ流れるゆったりした空気。私は九州出身ですがゆっくりという意味で「ゆつらっと」という言葉があります。
私はこの言葉がとても好きですが、まさにゆつらっと旅館という雰囲気。旅の疲れを癒すのに最適な宿。リーズナブルな金額で、気ままに泊まれる場所。ここが旅先であると不意に忘れてしまいそうになる。不思議なお宿ですね。どうりでリピータが多いわけだ。
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