沖縄の朝

朝早く、船は港に着いた。

初めての沖縄上陸。

どこに行こうか、まったく考えていなかった。

とりあえずやらなければいけないことは、

朝ごはんを食べ、宿を見つけることだった。

船を降りた僕らは、早朝の沖縄を感じながら歩いていた。

思ったよりも肌寒い朝だった。

船内で仲良くなった人々とお別れをし、

タクシーを拾うために歩いていた。

後ろからついてくる人がいる。

ドレッドの彼だ。

「おれも、いっしょにいく。」

ちょっと何言ってるかわからなかったが、一緒にタクシーに乗った。

運転手さんに、この時間やってる食堂があるか尋ねると、

モーニングステーションというお店を紹介してくれた。

市場の一角にあるこのお店で、Kさんという店主がいた。

「おはよう、いらっしゃい。」

壁にあるメニューの安さにびっくりした。

たしか、ジーマーミ豆腐とごはんと、みそ汁を食べた。

５００円もしなかったと思う。

僕ら変な3人組に、Kさんはやさしく話しかけてくれた。

以前は教頭先生をやっていたと話してくれた。

「お前たち、泊まるとこあるのか？」

「決まってないです。」

そういうと、

「1泊３０００円でいいから、私のやってる宿に泊まんな。」

安い。

「そんなに安くていいんですか？2泊で１８０００円、今お支払いしますか？」

「違うよ、3人で３０００円。」

まじか。と思い、お世話になることにした。

ここには、毎朝、ご飯のお世話になるのであった。