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福島から新潟の道のり

車で走り始め、喜多方ラーメンを目指す。

ジムニーに男二人の旅は、なかなか快適だった。

会津若松の街を横目に、ラーメン屋に急ぐ。

大学の夏休みは後半に入っており、我々の自由時間は限られていた。

目的地に着くと、すぐに薄い色であっさりしていていることを思わ

せる澄んだスープを一口飲んだ。思いのほか強い出汁の味で、麺との相性が

よかった。夏の暑い昼にはもってこいの味であった。

一路新潟を目指し、エンジンをかける。

エアコンの利きが悪いので、窓は全開であった。

「なんか、聞きたい曲あるか。」

先輩が言う。

「夏らしいのがいいっす。」

私がそういうと、車内は今後サザンを永遠にリピートするのであった。

県境の山道に入るころには日が沈みかけ、まさに「日本の夏」であった。

家々の明かりが点々とつき出し、夕飯のにおいが車内に漂ってきた。

徐々に家の明かりも少なくなってきて、夜の山道は少し不気味であった。


次回は、新潟から石川にかけて。

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