鹿児島へ

夜も遅くまで走り、朝は早くから走り出したようだ。

僕は睡魔に襲われ、夜寝る時は走行中だったし、朝起きた時も、

すでに走行を始めていた。

先輩はかなり眠いだろうが、サザンを聞いてなぜか生き生きしている。

尊敬します。

昨日からの旅の途中、立ち寄ったところは、ハウステンボス、ちゃんぽんの

お店だった。

学生の、さらに財布を落とした僕たちにとってハウステンボスのパスポート

は、高かった。というか、買えなかった。

入場口から、きっとオランダはこんな感じなのだろうと感じ、終了。

実際この15年後にオランダに行ったが、こんな感じだった気がする。

次に、長崎の街中を走ると、突然の雷雨に見舞われた。

土砂降りの中、道幅の妙に広い道路を走った。

坂の多い町だった。

やや小高い所にある、立派な建物のなかで僕らはちゃんぽん、皿うどん

をそれぞれ食べた。

今は鹿児島に入り、遠くにみえる桜島を東側から見ている。

ここにきて、先輩が「やっぱり、フェリーで沖縄に行くか」

と言い出した。金銭的にも、日程的にもかなり無理な話だった。

というか、先輩は追試の日程をすっぽかすつもりなのだろうか。

結局、北上をはじめ、僕たちの旅は折り返し地点に来た。

このことがあり、僕の5年後の卒業旅行は、車で沖縄になるのであった。