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初めての臨時採用で生き残る授業設計

理想もへったくれもない。

初めて教壇に立つレベルの人間がとりあえず爆死せずに1年間頑張るための授業作りについて語ります。

ねらうは単元テスト至上主義

単元テストで100点取らせることだけ考えます。低学年であれば国語と算数。中学年以降であれば国算理社そして英語(笑)。

とりあえず自分は勉強を教える仕事をしたんだという事実を作るんです。自分が持ったクラスがやたらテストの点数悪いと色々言われますから。真っ先に保護者から。やがて同僚や管理職からも。自分の身を守る意味でテストの点は重視します。


授業設計の手順。単元テストから逆算する

新しい単元に入る時に以下の手順を踏みます。

① テストの問題を見る

② 教科書と見比べ必ず教えるポイントを掴む

③ ノート等に各時間のめあてを考え書く

ひとまずここまで準備し授業に入ります。


次。単元の授業をこなす際には次の2点に注意しながら45分の授業を進めると良いです。

① テストで扱われる問題が理解できていない子を発見する

② 発見次第、赤鉛筆で黙って模範解答を一部もしくは全て書いてやる

③ 授業後に反省をし、わかっていない子の人数等から手応えを記録する


①は机間巡視と言われるもの。ですが立派な先生方がやるような高尚な目的ではないです。指導事項が落ちている子を発見するためだけ。理想の授業のために貴重な発言ができそうな子を見つけるとかそう言うのは全くなし。目的は一つに絞った方が良いのです。

②は無言の指導です。いちいち喋って伝えることはしない。特に算数においては子供に書かせたい途中計算や解答を途中まで書いてそれをなぞらせることで、十分に指導になります。

③は後々必要となる情報を蓄積しておく作業です。どれだけ赤鉛筆指導をしたか、授業終盤の子供たちの表情はどうだったか等、自分の行動や主観から手応えを簡単に書いておきます。


単元の授業が全て終わった時点で「まとめの時間」を1時間行います。

① 手応えを振り返り、子供の理解が弱そうな項目を復習する

これだけ。テストで少しでも高い点を取らせるために、学級全体の理解が弱そうな項目をもう一度押さえなおします。ちなみに全ての指導事項を復習する時間はありません。それだと45分では足りないので。1時間の目的は少ないほうが良いのです(しつこい)。


そしてテスト。子供達のとった点数がそのまま授業者の反省となります。次こそはもっと高い点数を!と自分なりに指導事項の伝え方の改善を考え、単元おしまい。


単元テスト至上主義は悪か?

別に悪いことだとは思いません。先進的な授業を望む人たちからは時々嫌われますが。研究者ではなく仕事人、労働者、新人として最低限の責務をこなすだけです。初心者が変に理想を語ってボロクソな点数を取らせるよりは遥かにマシでしょう。

100点をとると子供は変わります。そういうものです。小さな子たちは「できた」という成功体験を通して心を成長させます。自尊心ファーストです。劣等感を持たせちゃいかんのです。これはエリクソンの年齢別発達課題でも言われてます。

あと、単元テストから逆算された単元計画や授業は、シンプルに目的を一つずつ伝える授業となるので、苦手な子ほど救われる授業になりやすかったりします。1時間の目的は少ないほうが良いのです(しつこい)。


駆け出し臨時教員に幸あれ

縁あって小学校教育の世界に入ってきてくれた臨時教員の方々が速攻で爆死しないで済むことを願ってこの文を書きました。短時間でテキトーに書いたので穴だらけだと思いますが、何かあったら聞いてください。凡人教員にできる範囲で答えます。

最初はテスト主義から始め、授業に慣れてきたら少しずつ先進的な授業技術を学んで取り入れていけば良いんじゃないか、自分はそう思うんですよね。

実際のところ、50代のベテランの先生方の授業というのは至ってシンプルなものだったりします。憧れます。あの安定感。

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