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推しのおかげで自分が変われたこと。2022/01/25

推しが解散してからも、私はそれまでと変わらない生活を送っている。

仕事と家の往復を繰り返す日々。

推しのいない日々はこんなにもつまらないものか。。

推しのファンになって、私は変わった。

それまでのヲタク人生において、コンサートやサイン会のために、推しに少しでも良く見られたいなんて思うことは無かった。

自分の好きなテイストの服を着て、髪もメイクも見苦しく無い程度に気を使うだけ。

そんな私が、髪を巻き、スカートを履くようになった。
ファンデーションとリップクリームだけだったメイクが、口紅もアイシャドウもマスカラもつけるようになった。

そんなこと、推しにとってはどうでも良いことなのに、私は少しでもマシに見られたいと思っていた。

馬鹿だな、と自分でも思うけど。。

でも、私はそれがとても楽しかった。
スカートに居心地の悪さを感じながらも、ただスカートを履いただけで気持ちが華やかになる。
髪を巻いただけで、少しだけ綺麗になった気がした。

推しの存在は偉大だ。

私はどちらかといえばキャリア志向で、世間的にはお堅い職業についている。
男に媚を売るようなタイプを軽蔑すらしていた。

なのに、そんな私がアイドルのためにオシャレをして公演へ通うなんて、自分でも信じられないぐらいの変化だ。

初めてスカートを履いて公演に行った時、数年来のヲタ友はとても驚いていた。
そしてとても似合うと言ってくれた。
お世辞でも嬉しかった。

推しは、

なんか、今日は雰囲気が違うね

と言っていた。
恥ずかしくて、「変かな?」と笑うと

変じゃない。可愛い。

と言ってくれた。
営業トークは百も承知だけど、それでも私は嬉しかった。
いつもと違うことに気づいてくれたことが、とても嬉しかったのだ。

推しは驚異の記憶力で、私が髪型やメイクを変えると気づいてくれた。

今日は髪がいつもと違うね。
あ、前髪、前髪変えた?

彼氏ですらそんなこと言ってはくれない。
この記憶力と観察力は、アイドルとして物凄い武器だなと私は感心し、そして心から嬉しかった。

いつだったか、推しが突然黙ってじっと私の首元あたりを見つめていたことがあった。

綺麗です。

と、推しが言った。

私がでは無い、私がつけていたネックレスのことだった。

一瞬期待した自分が恥ずかしい。。

何か良いことを言わなきゃと思って考えた末に、ネックレスくらいしか褒めるところが無かったのかなと思うけど、ファンサービスの下手な推しの努力がうかがえる。
喜ばせようとしてくれるその気持ちが、嬉しかった。

推しの言葉はまるで魔法だ。
その一言で私は幸せな気持ちになる。

推しのファンで、急に露出の多い服装になった子がいた。
胸の谷間を強調し、ピチピチの服を着るようになっていった。
それを見てみんな陰で笑っていたけど、私は自分を見ているようで切なかった。

路線は違えど、あの子も推しに綺麗だと思われたくて、あんな格好をするようになったんだろうな。

推しに会えなくなった今でも、洋服を選ぶ時は推しの顔を思い浮かべてしまう。
推しが可愛いと言ってくれたワンピースやセーター、アクセサリー。

推しのおかげで、私の生活は明るく華やかになった。
いつかまた会えたら、老けたなと思われないように今はスキンケアを頑張ろうと思う。

高い美容液を買って、ビタミンを摂る。
ウォーキングも始めた。
野菜をたくさん食べて、オートミールも毎日食べている。

推しにまたいつか会える時のために。


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