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日記(2024/07/08〜12)ABCお笑いグランプリ、巨匠とマルガリータ、ファースト・カウ

2024/07/08月
ようやく日曜日の記事を書いて落ち着いたのでABCお笑いグランプリの感想を書ける。ついでにツギクル芸人グランプリも。しかし、リベラルでお笑いファンやっているとある種の自己矛盾と向き合わなくてはいけない。前者には立川志らくが、後者には爆笑問題太田が出ている。なところ、ある種リベラル的な思想とお笑いの相性の悪さは感じる。どれだけ政治性薄いネタであっても、冷笑的な態度に繋がるのではという懸念を捨てられないから。ちょっとフォローすると、太田さんは政治に関して茶化す部分を除けば好きな芸人だし、志らくさんは自覚的な保守思想の持ち主とは思うが、賞レースの審査員としては必要な人材だと思う。
気を取り直して本題。
ABCお笑いグランプリだと、やはり優勝した令和ロマンは素晴らしかった。わりと見慣れたネタだったけど、M-1準決勝の時よりも完成されている気がしたし、最終決戦でやったネタも良かった。ダウ90000も、ある一幕を切り取りコメディにしたという感じが出ていて良かった。青色1号も比較的ワンアイディアをネタのレベルまで引き上げている感じが良かった。1st敗退だとエバースとかが屋が好き。かが屋とかすでに貫禄がありすぎて賞レースの器に収まらなくなっているかも。ABCお笑いグランプリを好きなのは、出演者が浴衣を着ていることによる「夏」感→インターハイや甲子園に近い感じ→青春感なのかもしれない。
「夏」から連想させる青春感はツギクル芸人グランプリにも感じる。逆説的だが、こちらにはキャリアのある(が売れてない)芸人も出てきて、そこから連想する部分もある。わりと賞レースの予選などで観たことあるネタが多かったけど、1st敗退だとネコニスズとキャプテンバイソンが好き。最終決戦だと、エバースは好みなのですでに客観視できない。マルセイユは、実はそこまで好みではないのだが、最終決戦のネタはお客さんの反応まで味方につけているすごいネタだと感じた。えびしゃは実は2ネタとも別の賞レース予選で観たためフラットな評価ができないところがある。1本目の「反社」のネタも本音を言えば前に観たバージョンの方が良かったと思うし、2本目は変わらず面白かったけど、やっぱりこういう時に既に観たネタの評価は難しい。

2024/07/09火
いつものように仕事。
ミハエル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』読了。確かにすごい読書体験。この本、昔読もうとして、なんとなく平日に読むとパワー持ってかれそうとか思ってなかなか読めなかったんだよな。改めて読むと、むしろパワーを与える作品ではないか。
まず、読んでいて我々の眼前に「悪魔」が提示される。聖飢魔IIの信者でない限りは疑心暗鬼になって話を読み進める。案の定世の中を滅茶苦茶にしていく。すると突然視点が変わり、マルガリータという女性が出ていて、裸の魔女になる。このパート、なんとなくリヴェットの映画『セリーヌとジュリーは船で行く』に影響を与えているのかもと思ったり。
最後まで読んで、「悪魔」の救いが見てとれる。主人公二人が去るところ、なんとなく旧エヴァのラスト(カヲルと綾波が去る感じ)に近いものを感じた。て、僕も後年の作品ばかりを比較として出してばかりだ。読み終わった時に、あの冒険は楽しかったという感情が残る作品はやはり偉大。

2024/07/10水
備忘録として。
いつも仕事で使っているExcelのマクロが使えなくてどうしようと思っていたら、原因は、excelの計算が自動ではなく手動になっていたことだった。わりとひらめきで気づいた部分がある。しかし、今回は偶然解決できたが、ちゃんとマクロの仕組みとか理解しておかなくては。

2024/07/11木
仕事。あと少しで定時という時間に提出した資料の修正を求められる。
残業して仕事から帰ったら妻が風呂場に閉じ込められていた。どうやら、今は使っていない子供用の風呂桶が引き戸に挟まったらしい。聞くところによると、閉じ込められて15分後くらいに僕が帰って来たとのこと。間一髪といったところか。

2024/07/12金
仕事。
寝る前に配信でケリー・ライカート監督『ファースト・カウ』を観る。
ライカートはデビュー作の『リバー・オブ・グラス』しか見たことはなかった。クッキーとキング・ルーの関係性は、カウボーイなど本来「男らしい」とされる側に属せなかった者たちから見た歴史の物語と感じた。ドーナツなどの菓子類が発展するのにはこういった人達がいたという視点を提示するというか。正直なところ思ったほど印象に残らず。もしかすると『リバー〜』の印象が残りすぎているのかもしれないので、ライカート作品を何作か見てから改めて見直したい。

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