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東大入学式の総長式辞で『ケア宣言』に言及

4月12日の東京大学入学式がいろいろと話題になっていますが、藤井輝夫総長の式辞では小社刊『ケア宣言』が紹介されていました。

The Care Collective(ケア・コレクティブ)が2020年に発表した「The Care Manifesto(ケア宣言)」は、ミクロレベルの人間関係から、地域・企業・コミュニティのメゾレベル、そして経済、政治、国家というマクロレベルにまでわたる、具体的なシステム変革の構想を掲げています。その冒頭では、パンデミック、気候変動、大量移民、紛争などを挙げ、現代の世界がいかに「ケアの危機」のなかにあるかを切々と語るとともに、「ケア」は私たち人間が地球上に生きるすべての生命とともに生き続け、繁栄することを可能にするものであるとも述べています。
新型コロナウイルス感染症拡大下で、医療をはじめ介護・保育などの、エッセンシャルワーカーの方々が懸命に繰り広げた、命と生活を守るための苦闘は、みなさんも記憶に新しいでしょう。しかし、労働条件という面では彼らが十分に報いられているわけではありません。市場的な利益が優先されてきたこれまでの社会システムにおいて、「ケア」の価値は残念ながら低く見積もられてきました。しかし、そのような従来の価値づけでは、すでに社会がたちゆかなくなっているということです。エッセンシャルなケアの価値を重視する体制への再編が不可欠になっています。

他に、以下のような本にも言及されています。

以下は大学院の入学式


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