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寒天の観点



◯WASARAさんの器から着想を得たアイテム。



「寒天の観点」

みつ豆から派生してより「寒天」を考察してみました。

きっかけはwasaraさんのワインカップと取手皿。
組み合わせる事で様々なプレゼンテーションが可能に。

みつ豆の黒蜜のように、
途中で濃縮シロップをかけて味を変調させるしかけ。

ゼラチンが20℃以下で凝固するのに対し寒天は40~50℃。
常温でも固形を維持できます。

凝固剤として考えた時に、
寒天に加えた素材が感じにくいという面があります。
ゼラチンは体温ですぐ溶けるので味蕾(みらい)に広がり、その素材を感じやすいですが、寒天の場合は固形の舌に触れた部分しか感じられず、単純に味蕾に届く情報量が少ない。
これを逆手に取った使い方を色々と提案させて頂いてきました。

例えば先日の香水をテーマにしたパフェ、「femininity」。

モデルの香水のノートにシトラスがある事から中心にシトラスの層を置いていました。
香水は単一の香りではなく様々なアロマが複合的に構成されキャラクターを作るもの、
といった概念に倣って、
様々な柑橘の要素を複合的に感じて頂く仕立てに。

その中に「カンパリ」の寒天を用いました。
柑橘のなかでも、表皮部分など、「苦味」も柑橘の個性ですので、爽やかな柑橘の中にこの苦味を加える事でよりリアルに柑橘を感じられます。
ただ、苦味は元々危険信号ですので、「量」と「時間」には気を付けないと不快の域に到達するリスクがあります。
あくまでアクセント。

苦味を強く感じないよう、
薄く物量を持たせてもインパクトに欠けます。

しっかり苦味を持たせた寒天を少量ポイントとして配置することで、パッと苦味をハッキリ感じつつ、しつこくなくすっと短い時間軸で消えていく。

他の使い方として、
お酢を寒天でブリブリに固めゼスターで散らしたり、、
他の凝固剤に少量加え新たな食感を提案したり。。
色々やってきました。。

今回は「寒天」という素材にフォーカスし、
様々な味/アロマの寒天を。

見た目では分からないのですが、種類ごとに大袈裟に凝固力を変えています。
固めの寒天、
柔らかい寒天。。
ベースに感じて欲しいフレーバーは柔らかく、
アクセントのフレーバーは固めに、
寒天をより立体的に抑揚をつけて!
全く新しいみつ豆から派生した寒天デザートのプレゼンテーション。

wasaraの取手皿に乗った濃縮ソースが柔らかい寒天にはより入っていきますし、
固い寒天は咀嚼されきらないので、絡みは前者より少ない。。
シンプルに見えますが、
想像つかない「動き」があって面白いデザートが完成しました。

アクセントに
エディブルフラワー研究所のフェンネルの花とナスタチウムを。

どこかで皆さんに楽しんで頂ける機会があれば!



◯WASARAさんの新作「casanet」のオープニングパーティー
「いれる、かさねる、ひらく展-what would you put in?」
におじゃましました。


かさねた蓋で封をする役割もありつつも蓋にもさまざまな使用用途が用意され、
可能性は無限大。
器としての機能性を越えた新しいWASARA。

プロデューサーの田辺三千代さんに一瞬ご挨拶、堂々たるオーラに萎縮してしまいましたがSAVEURのガトー·アラ·クレームを召し上がって下さった事があるらしく嬉しい限り🙇‍♂️

what would you put in?
なんて言われると悪い癖でアイディアが次々と頭を巡りアドレナリンが。
いつもはそのアイディアを具現化する時間はなく優先順位のタスクの底に沈められてしまうのですが、

2個ほどこのcasanetで見える化して後日アップしますね。
約束します。。



#感謝の芽吹き

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