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シンエヴァの感想

シン・エヴァンゲリオンを公開初日に見たので、感想を書こうとしたが、無理だった。
文章力とか、やることとか、とにかく書けなかった。
伝えたいことなんて、本当は無いからだ。
だが、そんなATフィールドを突き破って、書いてみる。
俺がシンエヴァを見ていて思ったことを。

エヴァで一番感情移入できるのは碇ゲンドウ

前から思っていたのだが、碇ゲンドウはサンボマスターにハマれる。
愛した嫁にもう一度会うために、世界全体を破滅に追いやる。
圧倒的なまでにパンクなのだ。
ラブソングじゃん。
二人ぼっちの世界じゃん。
銀杏で言えば、あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺すじゃん。
俺とお前以外いらねえんだよボケ!!と、言えばいいのだ。
碇ゲンドウはピアノではなくエレキギターを握ればよかったのだ。

エヴァってのはガキのゲンドウがワガママ言ってるのに全世界が付き合う話だと思ってたから、それ以外のことは全部ガワだから意味ない。
考察とかしてる人の楽しみ方はわかるし俺も見ちゃうけど、君らがしていることは深読みであって、一般人は俺レベルの解釈で良いんだよと思っていた。
そしたら、シンエヴァはこの解釈をわかりやすくドンズバやってきた。
ゲンドウが自分の過去を思い返して反省してるシーン。あれをやったらエヴァは終わるに決まってるじゃん。
ゲンドウの反省=エヴァ世界の否定だよ。

だから、もうずっとエヴァについてはわかってるつもりだった。
どっちが先かわからんが、そろそろ23になる俺はゲンドウほどの頭も力もないのに、ゲンドウみたいな悩みの中にいる。
つまり、大人になりたくない。
大人になるのは、世界をあきらめることだ。
世界と自分の位置関係を客観的に見ることだ。
客観的な視点に屈して、自分を世界の一部へと塗り替えることだ。

それでいいのだ。
なのに、それをしたことがないから、いよいよできない。
ゲンドウは、他者との交流を拒んだ。
ピアノと研究だけが友だった。
ATフィールドの外側を無視し続けた。
ATフィールドの向こうからこじ開けられない限り、内側でもがき続けた。

一般人の俺もよくわかる。
夜中に、脳の片隅に生まれる悩み。
宇宙から見れば、他者から見ればちっぽけな悩みだが、ATフィールドの中、俺の脳内では大きなものになる。
誰かに話すわけにもいかない。誰かに助けられることもない。
結果、大きくなっていく自意識。

ゲンドウは、俺なのだ。そう思ってエヴァを見ていた。
いつのころからか。
多分サンボにハマって人類補完計画の意味を知った、中2からかな。
そうしているうちに、なんかエヴァってガキばっかじゃんって思うようになってきた。
まあチルドレンはもちろん14歳なんだけど、ミサトさんだってそうだし。

うーん、つまり、大人も子供に見えてきた。
ATフィールドの中に閉じこもってるやつらの集まりなんですよネルフは。
ミサトさんの欠陥具合は、漫画版エヴァの解説で速攻書いてありましたけど、あのまんまシンエヴァまで行きましたね。普通に考えたら息子に会ったほうがいいのに会わずに終わっていた。それが愛だと信じていた。
個人的に一番欠陥を共感できるのは、アスカですね。
だからアスカ好きなんですけど。

アスカのコミュニケーションに俺は似ている

ぶん殴る。否定する。あんた馬鹿ぁ?
それ以外のコミュニケーションを知らない。
アスカはツンデレではない。コミュニケーション障害者だ。

相手に対して自分を上に立たせたい。
プライドが高く、自分の弱い部分は誰にも見せない。
自分が弱いことを自覚しているけど、周囲には優等生に見られたい。
そのように振る舞って、ATフィールドを作って、結果内側では相当なダメージを蓄積させる。
わかる~。
っていうか、俺を立ち返った時に、「アスカってこれなんだ!」って思った。
そんなアスカが、「シンジを昔好きだった」とか言った瞬間は泣きました。
自分をさらけ出した、その成長が俺には痛いほどわかる。
それは俺がまだできていないことだから。俺が子供である証明だから。
俺を置いていかないでくれ。俺はお前を置いていかなかったのに。
俺が先に置いていけばよかったね。ごめんね。
23年生きて、まだ俺はそこだよ。

周りがどんどんどんと成長していく。
俺は居残っているような気がする。
この「気がする。」というのは、実はATフィールドだ。
他者から見れば、なんてことはないのだ。
そんな俺に、シンエヴァは卒業を呼び掛けている。
俺はどうしようもなくて、置いてかれた気がして、泣いたよ。

ATフィールドの外側は、とても楽しい。
好好が好きなのはそれだ。堀も小野瀬も、俺の脳内にない面白さがある。
SBCでバラエティ番組を作っているのはそれだ。人を集めると、想像の範囲外の面白さが確実に生まれる。
俺の脳内での予測は、見えている分有限の面白さしか生み出せないが、人との交流の上に生まれる現実には無限の可能性がある。
それがATフィールドの外側の面白さだ。
大学は特に、ATフィールドの内側が強固になるとともに、外側の面白さに気づく時間だったと思う。
それまでの学校生活はATフィールドの内側の奴らとつるんでばっかりだったからね。
強固になったATフィールドを解こうとする人がいなかったのが残念ですけど。まあそんなもんだよね。


意味が分からない、文章としておかしい部分があるかもしれない。
ただ、ここに書いてあることは全て俺が思っていることだし、言いたいことは太字にした部分だし、今後シンエヴァの感想話すときには上記のことを長ったらしく語るだけだと思う。
文章に出来ないくらいもっと言いたいこともあるけど、多分文章に出来る部分はこんなもんなんじゃないでしょうか。
えー、以上です。

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