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#2: 日本の組織が目指すべき方向性とは(「背骨勉強会」第1回講座を受けて)

臨月に突入しました(!)、大辻さやです。
昨日、若手国会議員・選挙区支部長に対象に行われた自民党の「背骨勉強会」に参加してきました。
大変考えさせられることが多かったため、私自身の思考の整理のためにもnoteにまとめておきます。
(トップ画像は小渕選対委員長とのお写真。
なんと臨月に選挙を戦われたご経験があるとのことです…!)

「背骨勉強会」とは

そもそも「背骨勉強会」とは?という方も多いと思いますので、概要だけ記載しておきます。
この勉強会は、党主導で国会議員(特に当選期数が少ない若手)や選挙区支部長を育成することを目的とし、人材発掘・育成機関である党中央政治大学院が主催したものです。昨日行われた初回講座には私含め94人が出席したそうです。
ポイントなのは今回の勉強会が従来の政策勉強会ではなく、政治家の「背骨」となる世界観・国家観・歴史観を学ぶことを目的としている点です。 初回は斎藤健経済産業相が講師を務められ、「政治家のための戦前史」をテーマにご講演くださりました。

初回勉強会の概要

勉強会は非公開でしたので詳しい内容は割愛しますが、要約すると、明治維新から日露戦争にかけての日本の変容を振り返り、その変化の根本的な原因は何だったのか、またその経験から導き出される日本の組織の在り方について問うものでした。

勉強会の所感

今回の勉強会のテーマは複雑であり短時間で論点を網羅することは難しいものでしたが、斎藤先生がこれまでのご経験で導き出されたお考えについてお話しくださりました。
その中で、私が最も考えさせられた「日本の組織が自己解決力に乏しい」という論点について私なりの考えをまとめてみました。

「日本的集団主義」について

過去の出来事をもとに日本の組織の性質を分析した本は多くあります。「失敗の本質」もそのひとつで、初めて読んだ際に大変感銘を受けたことを覚えています。
そういった日本の組織に関する議論の中で挙げられるのが、勉強会でも言及された「日本的集団主義」です。これは、組織が課題に直面した際、内部の摩擦を起こしてでも合理的な解決を目指すのではなく、組織内の人間関係の調和を優先した決定がなされる状態を指しています。この状態が生まれてしまうと、責任の所在が曖昧なまま、適切な検証・関係者の処罰が行われず、組織としての方針転換が遅れ(出来ず)、組織にとって致命的になるまで課題解決が遅れます。この状態は間違いなく現在も多くの日本の組織に当てはまると感じます。

この状態を打破するにはどうすればいいのでしょうか。
今回の勉強会で斎藤先生は「声を上げる個人を許容する風土を作る」ということを挙げられていました。たしかにそれは必要だと思う一方で、私としては「それだけでは足りないのでは」「そこまでで止めてしまっていたからこそ、日本に『日本的集団主義』が根付いてしまったのでは」とも感じています。
「日本的集団主義」が日本に何十年も根付いている文化だとするならばなおさら、その文化が存在していることを前提として、組織側が踏み込んだ対策を講じていく必要があるのではないでしょうか。組織側が受け身の姿勢で、声を上げてくれる個人を待っているだけでは、日本の組織の抜本的改革への道のりは長いと思わざるを得ません。長年そのような性質のもとで発展してきた組織であればあるほど、そのような個人が発生・流入する可能性も低いと感じます。
私は10年間海外で幼少期を過ごし、勉強会で日本社会の対比として例に出されていたアメリカで教育を受けました。その経験を基に思うのは、多様性こそが強靭な組織をつくるということです。同じようなバックグラウンドを持ち、同じような考え方をしている個が集まったところで、大きな課題に直面した時に突破力は生まれないと思っているからです。今こそ日本は「声をあげられる個人」となりうる人材の育成に注力すべきではないでしょうか。(大きな変革を起こせるような、何かに突き抜けた人材を育む教育が必要だというのは常々思っているので別の機会にnoteでまとめさせていただきます)

自民党は今こそ組織改革を

新人の選挙区支部長だからこそあえて言及しますが、今の自民党には、組織内のメンバーとの利害関係が無く、冷静に組織を俯瞰したうえで日本にとって最善の選択ができる議員が必要です。単純に優秀な外部人材を投入すべきと言っているのではなく、かつての日本を築いてきたリーダーたちが持っていたようなぶれない大局観を持ち、日本の未来だけを見据えて目の前の課題に向き合える、使命感と能力が突出している人材が求められていると私は思います。優秀で多様な人材が国家観を共有したうえで、日本のために自身の強みを発揮していける組織こそ、自民党が改めて目指すべき姿ではないでしょうか。(党としての人材発掘・育成制度についても以前にご質問いただいたので、別noteでまとめられればと思っています)

最後に

かつて日本には、教養と高い志を持ち、国を築いてきたリーダーたちがいました。その方々のおかげで、今の私たちは日本語であらゆる教育を受けることができていますし(明治時代に学術用語を日本語に訳した方々には心から感謝と尊敬の念を持っています。外大卒なのでこのあたりは思い入れが強いです)、日本文化は素晴らしいと口にする方が今でも世界中に多くいらっしゃいます。ただ、貯金を切り崩すかのように輝かしい過去に頼るだけではなく、他国を牽引していけるような強くて明るい国家を必ず自身の手で再建し後世に残していく、というのが国政を志す身として私が持っている覚悟です。個々の政策の勉強に取り組むのは当然のこととして、自身の国家観をより明確なものにしていくべく、教養を吸収する場として、今後の背骨勉強会においても先輩方や有識者の先生方からしっかりと学んでまいります。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
出産までは激しく動けない分、こういった情報発信を頑張る所存ですので、これからもご期待ください!笑

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